「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」@UPLINK吉祥寺 ― 2024/06/11
原作はレイチェル・ジョイスの作品で、2012年にナショナル・ブック・アワード(全米図書賞)新人賞を取り、日本では2014年に本屋大賞「翻訳小説部門」で第二位だった小説です。
ハロルド・フライはビール工場を退職し、妻のモーリーンと悠々自適の生活をしている。
そんなある日、元同僚のクイーニーからの手紙が届く。
クイーニーは末期癌でホスピスにいるという。
一応返事を書くが、ポストにどうしても投函できない。
ハロルドにはクイーニーに大きな恩があるのだ。
牛乳を買いに入った売店の若い女性店員にホスピスにいるクイーニーのことを話すと、彼女は伯母のことを話してくれる。
「信じる気持ちがあれば…」
ハロルドは決心する。
このまま歩いて、800㎞先のクイーニーが入院しているホスピスまで行こうと。
ホスピスに電話をかけ、「歩いて行くから、それまで生きていてくれ」とクイーニーに伝言を頼む。
急に思い立ったから、もちろん歩く用意はない。
普段履いている靴と服装で、歩くのは舗装道路。
足にはマメができ、治療もしないので、化膿していく。
道中に様々な人たちと出会う。
恋人にスニーカーを買ってやったらいいか相談を持ちかける紳士や故国では女医だったのに、イギリスでは掃除の仕事しかない、それでも捨てられた恋人を待っている女性、何があったかわからないが、薬と酒に溺れ、ハロルドと行動をいっしょにする青年…。
snsにハロルドのことが載り、彼は一躍時の人になる。
そうすると、ワサワサと人が集まってきて、いつの間にか大勢のお供を引き連れ歩く「巡礼」になってしまう。
一方、妻のモーリーンは自分に相談もせずに旅立った夫に対する怒りと苛立ちを隠そうともしない。
帰って来るように言っても聞かないので、医者にハロルドは認知症だとまでいうが、相手にされない。
実は彼女にはハロルドに隠していたことがあったのだ。
ハロルドは歩きながら、今まで向きあおうとはしなかった過去の過ちや後悔と向きあう。
息子とクイーニーにしてしまった取り返しのつかないこと。
そして、その後の25年間、いっしょに暮らしてきた妻とのこと。
途中でハロルドは歩くことを止めようとするが…。
最初はクイーニーとハロルドは男女の仲で、奥さんは焼いているのね、なんて思っていたら、だんだんとハロルドが歩こうと思った理由がわかってきます。
旅の最後にモーリーンが言った言葉は、ハロルドには嬉しい言葉だったでしょうね。
25年間、ずっとモーリーンが抱えていた思いが言えてよかったと思います。
遅くはなかった。間に合いました。
ロードムービーが好きなので観てみました。
イギリスのなんということのない片田舎の風景がいいですね。
一ヶ月ぐらいイギリスのどこかの家を借りて、住んでみたいですわ。
この映画にもわんこが出てきます。
ボーダーテリアでしょうか、日本ではみたことのない犬種ですね。
途中からハロルドと旅をするのですが、何故か目的地が近付いたというのに、俺の役割は終わったというように女の子に着いて行ってしまいます。
女の子に何か気になるところがあったのでしょうかね。
急に歩き出すところは不自然と言えば言えますが、ハロルドには必要なことだったのでしょうね。
最後に奥さんとお幸せにと言える映画でしたww。
ハロルドがクイーニーにお土産で持って行ったのは、クリスタルのサンキャッチャーで、幸せを呼ぶと言われています。
私も持っているのですが、日が入らないので、箪笥の肥やしになってますww。
<映画の後のランチ>
世界の朝ごはん、World Breakfast Allday に行ってきました。
今月からスウェーデンの朝ごはん(1980円)が食べられます。
海老のオープンサンド「レックマッカ」とゆで卵とたらこのベーストを添えた「クネッケブロード」というライ麦を使ったクラッカー、牛乳とリンゴンベリージャムといっしょに食べるオーツ麦のお粥「グロート」、ジャガイモなどの野菜を炒めた「ビッティバンナ」、そしてプラスしたのが、ミートボール2個。
これにスウェーデン・コーヒーを頼みました。
あっさりした味つけでした。もしかしたらスウェーデンの人は塩とかコショウをかけて食べるのでしょうかね。
オーツ麦のお粥が美味しかったです。
おもしろいコンセプトのお店ですが、ちょっとお値段が…。
ドリンクがついての値段だったら文句はないのですけどねww。
平日の昼なら予約しなくても大丈夫そうです。
次はエジプトの朝ごはんだそうです。
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