佐竹アキノリ 『ホワイトルーキーズ』 ― 2022/07/19
今年から内科専攻医として勤務している現役の医師による、研修医一年目のリアルな生活を描いた作品です。

北海道の空知地方にある空知総合病院にやって来た四人の研修医のお話。
新型コロナウィルス感染症が流行し、2020年4月7日に七都府県に緊急事態宣言が出たが、北海道では札幌と旭川でコロナが出たぐらいで、地方はまだのんびりしていた。
30歳の風見司は工学部生命工学科の大学院から医学部に編入して医師になった。
最初は医学研究の道を志していたが、生活費のためにバイトや勉強に時間が取られ、普通の研修医の道を選ぶことになった。
とにかく目標は無事に初期研修を終えること。
しかし初っぱなから心肺停止の患者に出くわしてしまう。
朝倉雄介は母子家庭で、常にお金にゆとりはなく、弟妹たちが無事に就職するまでは、なんとしてでも働かなければならない。
一見飄々としているようだが、高齢者で溢れている病院の実態を知り、なんのために医者になったのかと空しく思う毎日。
沢井詩織は東京都内の私立医学大学を卒業後、実家のクリニックがある空知地方に戻って来た。父親のクリニックを継ぐのを期待されている。
人と関わる仕事が性に合わない。特に親しくもない老人と話をするのが嫌。
立派な医師を名乗るには経験が不足しているのを自覚している。
幼い頃から父のクリニックに通っていた患者を担当することになるが…。
清水涼子は成績優秀だが、奨学金返済のため空知総合病院を選んだようだ。
ちょっと不器用だが、真面目な性格で、四人の中で一番医師に向いていそうだ。
女医であることの苦労を知っているため、スタッフとうまく付き合っていくように努力している。
空知総合病院で亡くなった祖父母の主治医だった循環器内科の本庄医師と出会う。
彼が患者と向き合う姿を見て、自分が医師を目指した動機がいかに青臭いものだったのかを思い知らされる。
いい医者とはなんだろうか。悩みながら進んでいくしか道はないのだろうと思う。
北海道の空知地方の雰囲気が出ていました。
モデルの病院はなんとなく砂川市立病院かなぁと思いながら読んでいました。
日本は少子高齢化が進んでいますから、病院の患者は高齢者が多く、その中には認知症や合併症の患者がいて、医療従事者たちは大変だろうと思います。
それに高齢者は治して「一時的に良くなっても全体的に体調は下向き」ですから、医師も空しくなるんでしょうねぇ。
医師も人間ですから。
できれば、自分の親ならとか自分がその年齢になったらとかを考えて、患者と向き合ってもらいたいです。
続編も出たようです。
次回はコロナ禍に翻弄される、4人の姿が描かれているのでしょうか?
『泣くな研修医』シリーズと比べると、感動はないけど、研修医の日常生活がよく描けていると思います。
<昨日のわんこ>

弟は久しぶりにパパと遊べて嬉しそうでした。

取ってみろと言っている目つき。

楽しそうです。
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