クレオ・コイル 『罪と罰のコーヒー・ラウンジ』 ― 2026/02/24
「コクと深みの名推理」シリーズの21冊目。

テレビの人気番組のロケ撮影がおこなわれてから、ビレッジブレンドの売り上げは低迷を続け、店の存続が危ぶまれる状態が続いている。
マネジャーのクレオ・コージーはスタッフミーティングを行い、店の財務状態の厳しさと今後の雇用の見通しを素直に伝え、問題を解決するための新規のマーケティングについて話し合った。
様々な案が出たが、たまたま壁に飾られていた「ライターズブロック・ラウンジ」という銘板が解決策をもたす。
数十年前、ビレッジブレンドの二階の「ライターズブロック・ラウンジ」に作家が集まって活動をしていたという。
現代のライターたちもそういう場を求めているのではないか。
そう思ったスタッフたちは現代版の「ライターズブロック・ラウンジ」をやってみることにする。
しかし、ビレッジブレンドの経営者のマダムに話をしてみると、乗る気ではないようだ。
というのも、当時、店の裏の路地で乱闘が起き、その数週間後、ブルックリンの空き地でライターズブロック・ラウンジのメンバーの俳優の遺体が見つかったという。
店の常連で、この日、裏の路地で意識を失っていて病院に送られたミスター・スクリブもライターズブロック・ラウンジのメンバーだったという。
ミスター・スクリブが忘れていったノートの仕切りポケットに、万が一のことがあったらワッカーの世話を頼むと書かれたタグとカギがあった。
クレオは店のスタッフのエスターといっしょに彼の家に行き、彼の身内をさがそうと古い契約書を探していると、出版社との契約書があり、彼が「無題の実録犯罪」という本を執筆していることがわかる。
ミスター・スクリブはライターズブロック・ラウンジのメンバーだった俳優の死について書いていたため襲われたのだろうか。
店の重大事だというのに、クレアはまた他人の厄介ごとに首を突っ込んでいく。
素敵なコーヒーハウスが、ロケで休んでいるうちにお客さんが来なくなることなんて、実際にあるのでしょうか。
コロナ禍なんて忘れたように、スタバなどのコーヒーハウスは込み合っていますけど。
平均以下の品質の豆を使い、人工香料まみれのドリンクを提供する全米チェーンのドリフトウッド・コーヒーに負けることなんかあるんですか。
最上級のコーヒーを出していれば、お客さんは来ると思うのは、私が世間知らずだからかしら。
新しくできたライターズブロック・ラウンジに人が押し寄せていますが、NYだからでしょうか。
東京でもやっているようなことが書かれていましたが、ネットで調べてみると、本に出てくる『ライターズ・カフェ』という名前のカフェはなく、高円寺に原稿執筆カフェがあるみたいです。
専門の原稿執筆カフェに何時間もいるのならいいのですが、普通のカフェに何時間も粘っている人がいて、なかなか席があかないということがよくあります。
私なんかはカフェではサッと飲んで食べて、たまに本をちょこっと読んで出ていく人なので、せいぜい一時間ほどしか滞在しないんですけど、座るところが見付からず、諦めることが多いです。
一番いいのは、家でゆっくり静かにコーヒーや紅茶を飲んで、買って来た美味しいスィーツを食べることでしょうか。
まあ、経済的に安上がりだからいいかな。
クレアは元夫のマテオと組んで仕事をしていますが、そろそろ止めた方がよさそうです。
前もそうでしたが、すぐにビレッジブレンドを売ってお金にしようとしますもの。
何事も低い方へ流れる人で、なんとしてもビレッジブレンドを守っていくという強い思いがないのです。
今回もあきれてしまいました。
コージーミステリですから、謎解きは期待せずに、事件が解決するまでの人間関係を楽しみに読んでいきましょう。
次作の『Eat, Drink, and Get Buried』は来年の九月に出版されるようです。
クレアは成功したビジネスウーマンになった娘のジョイの親友エイヴァの華やかな屋上パーティでケータリングをしますが、そのパーティで女性が突き落とされて死亡します。容疑者はエイヴァの恋人。
本にパーティ用のレシピもついているようです。
今から英語版は予約ができるようですが、翻訳本は再来年ですかね。
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