ほしおさなえ 『銀河ホテルの居候 満天の星を見あげて』 ― 2026/02/26
『銀河ホテルの居候 落葉松の森を歩いて』の続編。

「第一話 満天の星を見あげて Wolfgang Amadeus Mozart」
都内の大手文具店で筆記用具コーナーの担当をしている有村は銀河ホテルの手紙室のことを常連客から聞いていた。
今は付き合いはないが、大学時代のバンド仲間でメジャーデビューをした宮田が突然の休業宣言の後、今年の春に復帰し、軽井沢でミニコンサートを開催すると聞き、同じバンド仲間だった大橋に誘われて彼の家族と一緒にコンサートに行くことにした。そのついでに銀河ホテルに泊まり、手紙室のワークショップを受けることにする。
宮田の歌を聞いた後、ワークショップに行った有村は書くのは手紙以外でもいいと聞き…。
「第二話 誕生から死までの線分 Canyon Rust」
銀河ホテルの料理長の吉田には今年の誕生日で満二十歳になる息子の直樹がいる。
吉田は手紙室ができた年の息子の八歳の誕生日からずっと続けている恒例行事があった。
手紙室でワークショップを受け、息子には渡さないが、彼宛の手紙を書くのだ。
今年、吉田は迷っていた。
一体いつまでこの行事を続ければいいのか。
止め時はいつなのか…。
「第三話 順境にあっても虐境にあっても Ultra Green」
真奈は大学の同窓生の修太と銀河ホテルで結婚式を挙げる。
銀河ホテルは修太の家族の想いでの場所だった。
修太の母は真奈にとって交際相手の母というだけではなく、仕事上の尊敬できる人生の先輩だったが…。
結婚式の前に修太と真奈は手紙室のワークショップを受ける。
真奈と修太が選んだ手紙の相手は…。
「いいことも、悪いことも、わたしたちの人生の一部」。
そうはわかっていても、わたしたちはいいことよりも悪いことの方を大きく取り扱ってしまいがちですよね。
真奈よりも大分年を取っている私は、これからは悪いことはできるだけ軽くあしらい、いいことだけを味わうようにしようと思いましたww。
どのお話も心に沁みてきます。
ひとつひとつゆっくりと愛でながら読みたいと思いました。
いつも思いますが、ワークショップに参加し、千色のインクの並んでいるところを見てみたいです。
第一話に出て来た曲を探してみました。
ドビュッシーの「レントより遅く」
ジョン・ダウランドのリュート曲
リュートの音色がいいです。
追記:章題の後に書いてあるのは主人公たちが使ったインクの名前です。
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