椰月美智子 『きときと夫婦旅』 ― 2022/08/31
「この世の夫婦の数だけ、夫婦の事情と営みがあるのだ」
そう思って読むと、面白かったです。
まるで噛み合わない夫婦の会話が漫才のように思えました、笑。
安納みゆきは息子の中学校から来た電話に驚いた。
息子の昴が学校を休んでいるというのだ。
昴が学校をずる休みしたと思い、とっさに連絡を忘れたことにした。
昴に電話やLINEをするが出ない。一体どこに行ったのだ。
夫の範太郎とは最低限の連絡事項だけを簡潔に伝えるだけの関係だが、仕方なく電話をして息子が行方不明だと告げる。
しかし、脳天気な答えが帰って来るばかり(怒)。
家に帰ってきた範太郎と話していると、電話が来て、出ると富山県に引越した久保新太の母、美津子だった。
なんと昴は彼女の家にいるという。
美津子と範太郎は二人で息子を引き取りに、富山に行くことになる。
範太郎はがちな鉄オタ。
富山県は有数の鉄軌道王国。
息子はそっちのけで、この時とばかりに鉄ちゃんの本領発揮。
美津子はことごとく夫の笑い方や言葉、行動が鼻につく。
さて、安納夫婦は無事に富山観光を終え、息子と会えるのか…。
「子はかすがい」とか「親が反面教師」、「鳶が鷹を生む」などと言いますが、昴君、よく育ちました。
こんな両親を見ていて、嫌になったんでしょうねぇ。
私も彼らのような人たち、苦手です。
私なら旅好きですから、夫がすべて手配してくれるのなら、喜んで着いていきます。自分でも観光地を調べて、ここに行きたいとちゃんと言います。
まあ、鉄ちゃん過ぎるのと脳天気過ぎるのがちと困りますがwww。
彼も彼ですが、美津子のすぐキーとヒステリックになるところやまっとうすぎる思考を押しつけてくるところが嫌ですねぇ。
息子と三日後に会えるのなら、それまで楽しもうと思わないのかしら。
それなのに、何故最後まで読んだのかというと、この本で富山県観光ができるからです。富山県の良さが余すことなく書かれています(たぶん)。
実を言うと、私、富山県について全く知りませんでした。
富山県と福井県を、石川県を挟んで左右間違って覚えていました(恥)。
海の幸が美味しく、自然が豊かで、色々な鉄道に乗れるというところが良いです。
世界一美しいスターバックスや本の中に出てこなかった永平寺に行って、あ、氷見の珈琲駅ブルートレインも…、『一万三千尺物語』には必ず乗りたいわぁ。
料金を見ると、意外と安いではないですか。鮨コースと会席コースの両方に乗ってもいいぐらい…。
などと夢は広がります。
これから富山県観光を考えている方や夫婦の今後を考えたいと思っている方、是非読んでみて下さい。
参考になりますよ(夫婦関係は…?)。
そうそう、くだらないことだけど、風呂場でなくなったパンツがどうなったのか、気になりますww。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2022/08/31/9522360/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。