村山由佳 『しっぽのカルテ』2026/01/15



信州の森の中にある『エルザ動物クリニック』では、ぶっきらぼうな院長で獣医の北川梓(39)と頼れる二人の動物看護師、柳沢雅美(37)と萩原絵里香(31)、そして心に傷を負う受付と事務を担う真田深雪(25)の女性四人が働いている。

第一話:天国の名前
職人の土屋高志は外構の工事をしている時に一匹の生まれたばかりの子猫を見つける。母親と他の四匹の兄弟は死んでいた。
去年の正月に外構工事を請け負ったクリニックのことを思い出し、急いで子猫を連れていく。
子猫は助かり、高志にも懐き、高志もまんざらでもないようだが、頑なに子猫を引き取ることを拒む。何故なのか?

第二話:それは奇跡でなく
年老いた中型犬ロビンの飼い主の新井久栄は悩んでいた。夫が亡くなり、ロビンには自分しかいないというのに、持病の心臓が思わしくなく、ロビンには介護が必要だ。
どうしようもなくなって、思い切って『エルザ動物クリニック』に行って、安楽死の相談してみる。

第三話:幸せの青い鳥
新婚の里沙には自分にはもったいないと思うほどのイケメンの夫、直輝がいるが、直輝は里沙が愛してやまないオキナインコのタロウのことを嫌っている。
ある日、タロウが直輝が食べていたチョコレートを食べてしまう。
急いで『エルザ動物クリニック』に連れて行くが、直輝は自分がしたことを軽く考えているようだ。
北川はタロウと里沙のために、禁じ手を使う。

第四話:ウサギたち
あれから高志は『エルザ動物クリニック』のハーブガーデンの整備や薪置き場作りの仕事を引き受けていたが、それ以外にもお金の発生しないボランティア作業をやりに『エルザ動物クリニック』に来るようになっていた。
たまたま仕事で行っている学校の教頭からウサギの引き取り手の心当たりがないかと聞かれ、『エルザ動物クリニック』に相談する。
その後、引き続きウサギは学校で飼うことになるが、そこにはある男の子の必死の訴えがあった。

第五話:見る者
院長北川梓の過去と深雪の現在の話。

よくある動物病院の軽いお話かと思って読んでみたら、とんでもありませんでした。
院長の生い立ちからして変わっていて、動物と飼い主のことだけではなく、人間関係や社会問題もしっかりと書かれていますし、生きとし生けるものの命について深く考えさせられるお話です。
特に第二話が今の私に刺さりました。二匹のシニア犬がいるのですもの。


もう持って来いはしなくなった11歳のヨーキー弟。


13歳兄は寒さに弱くなったみたいで、朝、震えていたので、今は私のベッドの上に電気毛布を敷き、その上で寝せています。
気持ちいいのか、なかなか起きませんww。

そういえば私も「野生のエルザ」を見て、獣医になりたいと思ったことがありましたww。
続編希望のおすすめの本です。