南原詠 『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』2022/02/23

第20回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。


弁理士という職業があるのはしっていますが、一体何をしているのでしょう。
日本弁理士会によると、弁理士は「知的財産に関する専門家」で、主な仕事は「特許権や実用新案権、意匠権、商標権などの知的財産権を取得したい方のために、代理して特許庁への手続き」を行ったり、「知的財産権の取得についての相談をはじめ、自社製品を模倣されたときの対策、他社の権利を侵害していないか等、知的財産全般について相談を受けて助言、コンサルティング」を行ったりするのだそうです。
この本で描かれているように、「特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの侵害に関する訴訟に、補佐人として、又は一定要件のもとで弁護士と共同で訴訟代理人として参加するのも弁理士の仕事」です。

元パテント・トロールで、特許権を楯に企業から巨額の賠償金をふんだくっていた弁理士・大鳳未来は弁護士の姚愁林と共に特許侵害が専門の特許法律事務所を立ち上げました。

ある日、人気VTuberの天ノ川トリィの撮影機材が映像技術の特許権侵害だと警告されたという案件が舞い込みます。
トリィは機材をフリマサイトから入手したようで、この機材でないと活動ができないと大暴れ。
未来はトリィが活動を続けられるようにと、出品者や撮影システムの内容、警告主の背景などを調べていくことにしますが…。

表紙の雰囲気や題名が『元彼の遺言状』風で同じ作者かと思っていました。
VTuberって何?
「バーチャルYouTuber」のことだそうで、かわいいアニメの女の子たちが歌っているのがそうでしょうか?
なんか出てくる女性たちがみなエキセントリックで、企業のおやじたちは月並みだし、弁理士が活躍するというのが珍しいだけじゃないですか。
内容もミステリーというわけではないし、どちらかというと今時のライトノベル系の小説みたいです。
もっと落ち着いた弁理士の活躍するミステリーを読みたいなぁと思いました。

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