海堂 尊 『ブラックぺアン1988』 ― 2010/10/09

たまたま入った本屋で、この本を見つけました。
『バチスタ』シリーズに登場した面々がすべて登場。
あのタヌキおやじ、病院長高階が若き講師として、帝華大から東城大学総合外科学教室にやってきます。
彼のあだなって「ビッグマウス」なんですね。帝華大学第一外科教室助手を務めた後、マサチューセッツ医科大留学、半年母校で教鞭をとり、飛ばされて東城大に来たのです。専門は直腸癌の低位前方切除術。そうだったんだ。
楽しいのは、『バチスタ』で活躍(したっけ?)した田口が、学部二年生として登場するのです。お約束通り、手術で血を見ると気絶しています。
同じ学生として速水と島津もいるし、看護婦なんかも勢ぞろい。猫田さんは相変わらず昼寝しているようです。
後で同僚の海堂ファンに聞くと、海堂が書くすべての本に、この人たちが何らかの関わりがあるそうです。私なんかどこにいたっけこの人?という感じになっちゃって、困ります。
最初は高階?アレ、聞いたことがあるけれど、どこに出てきたっけ・・・?なんてやってましたが、すぐにわかりました。なんかイメージが違ってたのね。若い時からタヌキかと思っていたので。
主役は残念ながら高階ではありません。これもどこに出てきたっけの、最後まで思いつかなかった世良という新米医師。世良はまだ読んでいない『ジェネラル・ルージュの伝説』などに出てくるようで、知らないのは当たり前でした。
この世良は、なぜか城東大にやってきたばかりのビッグマウス高階がオーベン(指導医)になり、「スナイプAZ1988」(食道自動吻合器)を使う食道癌手術の手伝いまでやらされてしまいます。
これはいじめか?
どこの医局にも他大学から来た新参者に厳しいですものね。
この「スナイプ」を使用した手術を行う高階と昔からの手術を行う、東城大の外科を背負って立つ佐伯教授との戦いはどうなるのか。他にも色々とありますが、ネタバレになって怒られそうなので、これくらいで。
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