「マルティネス」を観る ― 2025/09/11

60歳になるマルティネスは会社から退職を迫られている。
チリからメキシコに移住し、仕事だけに生きてきたマルティネスは断固として断っている。
しかし、会社はマルティネスの後釜のパブロを送り込んでくる。
抗議に行ったマルティネスはパブロに仕事を教えてくれれば勤務延長を考えてもいいと言われる。
そんなある日、マルティネスの部屋の下の階に住んでいた女性のアマリアが亡くなっていた。
住民たちは彼女の部屋のテレビの音量に悩まされていたが、半年も前に彼女が亡くなっているのに気づいていなかった。
アマリアの遺品の中にマルティネスへの贈り物があったのをきっかけに、マルティネスはアマリアに興味を持ち、やがて彼女に惹かれるようになる。
マルティネスはアパートの前に捨ててあったアマリアの荷物を自分の部屋に運びこむ。
置物や小物などを自分の部屋に飾り、彼女の残した雑誌を読み、クッキングブックの中の料理を作り、ノートに書いてあるバケットリストをやってみる。
同僚のパブロとコンチタはマルティネスの様子が変わったのに気づく。
アマリアのことを聞き(もちろん死んでいることは言わない)、おせっかいなパブロはマルティネスにアドバイスを与え、協力してくれるが・・・。
一見キモそうに思えるかもしれませんが、全くキモく思えない映画です。
マルティネスは60歳になってから恋に目覚めたかわいいおじさんという感じです。
チリの歴史に詳しくないので何があったのかわかりませんが、慣れないメキシコに渡ってきて生活していくのに大変で、恋愛なんて二の次になってしまったのかもしれませんね。
マルティネスの俳優さん、イケオジだと思いますけどww。
たとえ亡くなっている女性でも、人と関わりを持つと、人は影響を受け、変わっていくもので、いくつになっても人を思うということは、人生に潤いを与えてくれるものなんですね。
ちょっとネタバレですが、マルティネスはある取り返しのつかないことをしてしまい、それがアマリアへの妄執から覚めるきっかけとなり、新しい第一歩を踏み出すこととなります。
どんなラストになるか心配でしたが、とても清々しいラストでした。
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