海堂 尊 『マドンナ・ヴェルデ』 ― 2010/10/19

産科医の曾根崎理恵は子宮を失いましたが、手術の時に自分の子宮から卵子を取り出していました。
一人で桜宮に住んでいる母親、みどりに、理恵は代理母になってくれるようにと頼みます。母が断るはずがないという娘の思いに負けたみどりは代理母になることを承知しますが、娘との間に違和感が残りました。
理恵はみどりに相談もなく、アメリカにいる夫と離婚し、その上、お腹の中の二人の子のどちらかが元夫の子ではないかもしれないと言うし・・・。
一体この子はどういう子なんだろう。自分の娘なのに、わからない。
おなかの中の子は順調に育っていきます。
みどりは理恵のような子に子供は渡せないと思い始めます。そして、みどりが理恵にしたことは・・・。
私には理恵の気持ちもみどりの気持ちもわかりません。なんか私と同じ女なんだろうか?という変な感じです。
なぜ理恵が代理母を使っても子供を欲しがったのかがわからないのです。
理恵の母のみどりにしても、娘の気持ちがわからないと繰り返し思っていますが、一体どれぐらいの母親が娘のことを理解できているのかしら?娘のことを知っていると思うほうが傲慢だと思います。
代理母という深い内容のことを扱ったわりには、色々と考えさせられないのは何故でしょう?
理恵やみどりに魅力が欠けるからかしら?
やっぱり白鳥と田口が出てこないと、私、ダメみたいです。
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