有川ひろ 『クロエとオオエ』 ― 2025/07/23
有川ひろの「ド直球お仕事ラブコメ」です。
宝石事典を片手に持って読むといいかも。

大江頼任は横浜で三代続いた宝石商の嫡男で、金と女に不自由したことがない。
玉の輿を狙う女子のアプローチに応えて付き合っているが、それも大学卒業までと決めていた。
卒業したら実家の店『ジュエリー大江』の系列店で働き、末はあちこちから持ち込まれる見合いで結婚をと考えていたのだ。
しかし、その計画も頓挫しそうだ。
というのも、合コン客寄せパンダとして参加した合コンで、黒江彩と出会ってしまったからだ。
綾の渾名はクロエで、実家はジュエリー加工を扱っている『くろえ工房』。
『ジュエリー大江』は上得意だという。
会ったその日に、世話になっているからと彩が作ったイヤーカフをもらう。
気に入った頼任はその場でピンキーリングを頼む。
合コンの後にクロエはラーメンが食べたいと言い出す。
物凄い大食いで、奢ろうとすると「何でよ」と言う。
今まで会ったことのないタイプだ。
頼任、クロエにノックアウトされる。
やがてクロエといっしょに飯を食べるようになり、頼任はクロエの誕生日に告るが、はぐらかされる。
頼任は卒業して『大江』の系統店『アルマ』に勤め始める。
頼任が身につけていたクロエのジュエリーデザインは目を引き、すぐに顧客がつく。
クロエの優先順位は自分が欲しいかどうか。
たとえどんなに価値のある石でも、自分が気に入らなければもらわないし、使わない。
周りは二人は付き合っていると思っているが、頼任には二人の関係がはっきりしない。
「メシ友」か「恋人」か?
クロエのジュエリーデザインを頼任が仲立ちするようになってから、二人の関係は変わっていく。
約400ページもある本ですが、ユーモラスな内容なのでサラっと読めます。
私は宝石には縁のない生活をしています。
何しろ指輪とかネックレスとか買ってもしていないです。
結婚指輪はあるけど、指が太ったので、ピンキーリングになってますwww。
色々な石が出てきて、理解できませんが、まあ、適当に流せばいいです。
各章ごとにQRコードがあり、どんなジュエリーかわかるようになっているのが画期的です。
誕生石がおもしろくないのは、12月(私の誕生月)だと思うのですが。
だってターコイズやラピスラズリですよぉ。
なんで出てこないのだと思いましたが、バラエティがないものね。
とにかく有川ひろさんファンと宝石好きの女性には嬉しい本です。
ドラマになりそう。
クロエによると、「指輪は自分のためのジュエリー、ネックレスは人を楽しませるためのジュエリー」だそうです。
<今週のおやつ>

物価高のおり、月に1回の贅沢になっています。
いつも可愛いカフェタナカのクッキーです。
私はチョコチップならいいのですが、チョコ味のクッキーが苦手みたいで、最後まで残っています。
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