原田マハ 『楽園のカンヴァス』 ― 2013/06/19

西洋絵画ファン必見の本です。
テーマになっているのは、アンリ・ルソーの『夢』(1910年)という絵です。
表紙の絵を大きくすると・・・。

ルソーらしい不思議な雰囲気を持つ絵です。
大原美術館で監視員をしている織絵は、MOMAのチーフ・キュレーターであるティム・ブラウンから指名されて、ルソーの絵の貸出交渉のためにNYへ出向くことになります。
彼女は若い頃にルソーの世界最高の研究者と言われていたのです。
何故、彼女は研究の世界から身を引いて、監視員となったのか。
ルソーの『夢』が関わっていました。
一枚の絵から広がる物語が美しいと思いました。
原田さんは色々な美術館に勤めたことのある方なのですね。
彼女にしか描けない物語だと思います。
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