樋口有介 『刺青(タトゥー)白書』 &『夢の終わりとそのつづき』 ― 2019/03/08
今回は柚木草平シリーズを2冊いっぺんに紹介します。
シリーズで好きなのは女子高校生の出てくる物です。
草平は娘がいるせいか、女子高校生には優しいような感じです。
草平は自宅で殺されていたアイドル・神崎あやの殺害事件のレポートを依頼されます。
たまたま行った雑誌の編集部で出会った女子大生の三浦鈴女はあやと中学時代の同級生でした。
鈴女は草平と会った日にアナウンサーとして就職が決まっている中学校の同級生の伊藤牧歩とも偶然再会していました。
しかし後日、牧歩は隅田川で水死体となって見つかります。
二人には右肩に薔薇の刺青の消した後がありました。
中学時代に事件の発端があると思った草平は、鈴女に中学の同級生に会いに行き、話を聞いてくるように頼みます。
鈴女ちゃんが活躍するお話です。
彼女は大学院に進学するような女の子で、卒論のテーマが「江戸時代における春本の社会学的効用」っていうのです。
草平の好きな美女たちとは違いますが、それはそれでかわいいです。
たまには草平と美女たちの会話がなくてもいいか・・・。
警察を辞めて、ぐだぐだしている草平35歳の時のお話です。
どうも樋口さんが最初に描いた草平らしく、雰囲気とか文体とかが大分違ってびっくりしました。
この本の草平はあまり好きじゃないです。
草平に変わった依頼が舞い込みます。
ある家から出てきた男を一週間尾行して欲しいというものです。
報酬は200万円。
依頼人(美女)とお金に引かれ、やることにした草平ですが、早々に尾行も飽きてしまい、探偵小説好きの夢子にうまいことを言いやってもらうことにしました。
ところが、夢子が尾行した日、男は公園のトイレで死んでしまい、解剖すると胃の中が空っぽでした。
男は一日中、飲み食いをしていたのに、一体どういうことか。
謎の美女の正体は・・・。
いつもの草平を期待して読まないでください。
内容が今までとは全く違います。
セックス描写あり、謎の物体X風あり、スパイが出てきたりとなんなんだかねぇ。
ちょっと違う、草平シリーズでした。
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