読んだ時代小説2025/08/13

また読んだ文庫本が増えてしまったので紹介します。


馳月基也 『拙者、妹がおりまして 8~10』
ずっと前に読んでいたのですが、紹介するのが遅くなりました。
8巻では、勇実のものもらいから始まり、蘭方医に手術をしてもらいます。
江戸時代にもものもらいの手術ができたのですね。
火牛党がまだ生きていることがわかります。
龍治はごろつきに絡まれていた辰巳芸者を助け、惚れられます。千紘はどうする?
勇実は雨宿りで菊香と船宿へ。そこに鼠小僧が現れ、全然色っぽくないですわ。
そして、最後に手習所のみんなが秘密の務めを始めます。可愛いですね。
9巻では、医者の三男坊、大平将太に妹ができます。本当の妹ではなくて、相手方との家柄の釣り合いが取れるようにと養女になったのです。その妹に将太は一目惚れをしてしまいます。
10巻は最終巻で、やっと終わりますww。
勇実と菊香、そして龍治と千紘、この二組の運命はいかに。

10巻まで伸ばしに伸ばしたという感じですが、それなりに収まるところにおさまりました。
登場人物、皆に幸あれと祈るばかりです。

馳月基也 『義妹にちょっかいは無用にて 1~7』
長崎から一人、嫁に行くために江戸に出てきて大平家の養女になった理世ですが、破談になってしまい、長崎へ帰ることもできず、大平家に残ります。
将太は妹であるがうえに、自分の気持ちを伝えられません。
いつか将太の気持ちは理世に届くのでしょうか。

悶々とする将太に呆れながらも、読んでいってしまうお話です。
将太は今でいう発達障害児なのでしょうね。
文政七年(一八二四年)のことだそうです。外国船が続々と日本に現れている頃で、翌年、異国船打払令が出ています。
『拙者、妹がおりまして』の勇実たちのその後が書かれているのが嬉しいです。
是非、『拙者、妹がおりまして』から続けて読んでください。

山本攻次 『千夏の光 蘭学小町の捕物帖』、『千夏の時 蘭学小町の捕物帖』
十八になる千夏は蘭方医の畠中順道の娘で、普通の女子が興味を持つことに全く興味がなく、縁談にも見抜きもしない。父の診察に付き添い、指示に従い薬を用意している。難事が大好物で、好きな蘭学を使い解き明かしていく。

避雷針とか種痘など今では当たり前のことが出てきて、江戸時代から知られていたということがわかります。意外と江戸時代は進んでいたのですね。
好奇心旺盛で、お転婆の千夏は何にでも首を突っ込んでいくので危ないです。

山本攻次 『角を曲がれば謎がある 大奥様陽だまり事件帖』
主人公は四百五十石の旗本、羽鳥弥左衛門利宣の母親で六十三になる嬉代。
普段は書を教えたり、句会を催したりして過ごしているが、持ち前の観察眼や頭の回転がいいので、よく彼女のところに相談事が持ち込まれる。嬉代は嫡男の娘で孫の那美を片腕にし、次々と厄介事を解決していく。

山本さんは「八丁堀のおゆう」シリーズを書いている人なんですね。知らずに読んでいました。
女主人公に特徴がありますが、男性を主人公にした時はどうなんでしょうね。
今回の本は可もなく不可もなし。次が出ても読まないかもしれません。

おすすめは馳月基也さんのシリーズです。


<今日のわんこたち>


脚の毛が伸びてきて、普通に毛が乱れているわんこに見えてきました。


ヨーキー弟はお口周りとお目め下が相変わらずのバッチさ。


犬部屋から脱走することがあるので、特別室を用意しましたが、ここからも脱走します。鉄のドアを力まかせにこじ開けるのです。すごい力です。
いつもはドアをリボンで結び開かなくしています。
上にのっているおもちゃが気になり、チンチンしています。絶妙のバランス感覚。