ピーター・トレメイン 『蜘蛛の巣』 ― 2006/11/04

七世紀のアイルランドが舞台のミステリーです。
カドフェル・シリーズが終わりを告げ、がっかりしていたのですが、今度は新しく(といってもイギリスではもう17巻まで出ているそうです)、アイルランドの尼僧のミステリーが登場です。
なんとアイルランド系移民の多いアメリカでも評判で、ドイツではラジオ・ドラマとして放送されていたりするそうです。(翻訳者の受け売りです)
作者は、有名なケルト学の学者だそうで、7世紀のアイルランドが、まるで見てきたかのように、描かれています。
主人公のフィデルマは、モアン王国の王の妹にして修道女でありながら、アイルランドの法律、ブレホン法を学び、法廷に正式に立つ資格を持った弁護士でもあり、裁判官でもある女性です。
この資格を持った人をドーリィと言います。
フィデルマは昔、愛した男に捨てられるという経験をし、それがきっかけで尼僧になったのかどうかわかりませんが、人を愛することに恐れを感じています。
そういう一面を持ってはいますが、頭脳明晰、容姿端麗な彼女の活躍がとても楽しみです。
今回の事件の発端は、アラグリンの谷を支配する、氏族の族長エベルが殺されことから始まります。
フィデルマは王である兄から頼まれ、アラグリンまで真相を探りに行くことになります。
アラグリンに行く途中、宿に泊まったところ、賊に襲われ、アラグリンに行くと、そこにはエベルの若い娘クローンがいて、フィデルマに自分が父の事件を扱うから、あなたは必要ないと言われます。
しかし、調べていくと、死んだのはエベルだけではなく、その姉まで殺されていたのです。
犯人として、盲目で話も聞くこともできないモーエンがあげられていました。
次々と起こる殺人。一体誰が何のために?
このミステリーで、アイルランドでは女性も男性と同じように公職につくことができたこと、アイルランド独自のキリスト教、ケルト教会が存在していて、ローマ教会と相違があったことなど、色々と中世の知られざるアイルランド生活をかいま見ることができます。
アイルランドに興味のある人には、必読の本です。
カドフェル・シリーズが終わりを告げ、がっかりしていたのですが、今度は新しく(といってもイギリスではもう17巻まで出ているそうです)、アイルランドの尼僧のミステリーが登場です。
なんとアイルランド系移民の多いアメリカでも評判で、ドイツではラジオ・ドラマとして放送されていたりするそうです。(翻訳者の受け売りです)
作者は、有名なケルト学の学者だそうで、7世紀のアイルランドが、まるで見てきたかのように、描かれています。
主人公のフィデルマは、モアン王国の王の妹にして修道女でありながら、アイルランドの法律、ブレホン法を学び、法廷に正式に立つ資格を持った弁護士でもあり、裁判官でもある女性です。
この資格を持った人をドーリィと言います。
フィデルマは昔、愛した男に捨てられるという経験をし、それがきっかけで尼僧になったのかどうかわかりませんが、人を愛することに恐れを感じています。
そういう一面を持ってはいますが、頭脳明晰、容姿端麗な彼女の活躍がとても楽しみです。
今回の事件の発端は、アラグリンの谷を支配する、氏族の族長エベルが殺されことから始まります。
フィデルマは王である兄から頼まれ、アラグリンまで真相を探りに行くことになります。
アラグリンに行く途中、宿に泊まったところ、賊に襲われ、アラグリンに行くと、そこにはエベルの若い娘クローンがいて、フィデルマに自分が父の事件を扱うから、あなたは必要ないと言われます。
しかし、調べていくと、死んだのはエベルだけではなく、その姉まで殺されていたのです。
犯人として、盲目で話も聞くこともできないモーエンがあげられていました。
次々と起こる殺人。一体誰が何のために?
このミステリーで、アイルランドでは女性も男性と同じように公職につくことができたこと、アイルランド独自のキリスト教、ケルト教会が存在していて、ローマ教会と相違があったことなど、色々と中世の知られざるアイルランド生活をかいま見ることができます。
アイルランドに興味のある人には、必読の本です。
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