TVアニメ「銀の匙」を観る2025/08/02

YouTubeを見ていたら、おすすめで出てきたのが【アニメフル全話】の「銀の匙」でした。
漫画は15巻で完結していましたが、アニメはシーズン2までで、1年生の秋で終わっているようです。


八軒勇吾は札幌にある進学校の中高一貫校に通っていたが、学力競争に敗れ、自信喪失し、高校から他の学校に行くことにした。
担任に相談すると薦められたのが大蝦夷農業高等学校(エゾノー)。
入学すると、同級生たちは農家出身が多く、将来に対する明確なビジョンを持っているが、八軒は将来何をしたいという夢はなく、そんな自分に引け目を感じてしまう。
その上、学力は同級生たちよりあり、一般科目はいいが、農業の専門科目は彼らに及ばない。
一応成績は総合1位ではあるが、喜べない八軒だった。

そんな八軒に転機が訪れる。
ゴミ拾いをしている時にたまたまピザ釜を見つけてしまい、いつの間にか八軒がみんなにピザを作って食べさせることになってしまう。
この時以来、八軒は断らない男として有名になり、色々なことを押し付けられることになる。
文化祭でも軽く仕事を請け負ってしまい、手一杯になり、倒れてしまう。

しかし、エゾノーと八軒の相性がよかったらしい。
中学校の時のトラウマや高圧的な父親から逃れようとしていた八軒だったが、エゾノーで様々な人たちと出会い、色々な経験をするうちに、八軒は変わっていく。
過去と向き合い、父親に自分の思いを告げることができるようになったのだ。

私が中学生の頃、高校には普通科と商業科、工業科しかないと思っていました。
一応北海道出身ですが、農業高校が近くになかったのです。
もう一度高校に行けるなら、農業高校もいいかなと思います。
というのも、獣医になろうかと思ったこともあったからです。
大学構内にいる犬を捕まえて解剖をするとか言って脅され諦めましたが、諦めなければよかったなぁと思うこともあります。
今はネットで情報を楽に手に入れることができますから、いい時代になりました。

漫画の世界観がそのまま生かされていて、違和感なく見ることができました。
出てくるどの子もいい子で、応援したくなります。
日本の農業や畜産業はこれからどうなるのでしょう。
米のことが騒がれていましたが、今、どうなっているのか、あまり報道されていないようですね。
行き当たりばったりの政策ではなく、長い目で見た政策を打ち出して欲しいです。

色々と考えさえられるところのあるアニメですので、興味を持ったら見てみて下さい。
ここをクリックすると見られます。


<わんこの寝姿>


ある日のわんこは布団からずり落ちていますが、気にせずに寝ていますww。


昨日のわんこはうまく布団の上に寝ています。ママの気配に気づき、目を開けてます。
朝、パパが仕事に行ってからママのところで二度寝するわんこです。

柚木麻子 『BUTTER』2025/08/03

イギリスの英国推理作家協会が主催する「タガー賞」翻訳部門で候補作品だった
『BUTTER』を読んでみました。
この作品はイギリスでの評価が高く、2024年2月にイギリスで刊行されてから40万分以上(国内では30万分)売れているそうです。
イギリスの出版業界誌「The Bookseller」が運営し、英国の最高の作家とその作品に贈られる文学賞「The British Book Awards 2025」のDebut Fiction部門と読者の投票で選ばれる「2024 Books Are My Bag Readers Awards」の「Break-through award category」、イギリス大手書店チェーン「Waterstones」が選ぶ「Waterstones Book of the Year 2024」の三つの賞を受賞しています。


33歳の町田里佳は大手出版社、秀明社の男性週刊誌「週刊秀明」の記者だ。
ここ数年世間を騒がしている、婚活サイトを介して次々に男達から金を奪い、三人を殺した罪に問われ、東京拘置所に勾留中の被告人・梶井真奈子に手紙で取材の申込みをしているが、返事はない。
大学の友人で今は仕事を辞め妊活をしている怜子の家に遊びに行った時に梶井の話が出、怜子からいいアドバイスを貰う。
「料理好きな女って、レシピを聞かれると喜んで、いろいろと聞かれていないことまで話してしまう」というのだ。
里佳は梶井への手紙の追伸に被害者男性に作ったビーフシチューのレシピを教えて欲しいと書く。
しばらくすると梶井からいつでも遊びにいらしてくださいという手紙が届く。

梶井真奈子は若くも美しくもない、小柄なふっくらした三十五歳にしては老けて見える女だ。
事件については話をするつもりはないが、料理の話をするなら気晴らしに会ってもいいと言う。
しょっぱなの質問が冷蔵庫の中身だ。
マーガリンが入っていると言った時に、梶井はどうしても許せないものが二つあると言った。
「フェミニストとマーガリン」
そして、バター醤油ご飯を作るよう、里佳に命じた。
マーガリンを食べるのをやめると決めた時に、またしゃべるかもしれない。
本物がわかる人としかおつきあいしたくないと、面会を打ち切った。
梶井のペースに呑まれた里佳は会社に戻る前に梶井の薦めたエシレバターを買い、自宅でバター醤油ご飯を試す。

里佳は梶井真奈子に嫌悪感を抱きながらも魅了され、独占取材を勝ち取るために、梶井の薦めるままに料理をし、食べていったため、体型が変わり、周りを戸惑わせる。
やがて梶井から故郷に行き、家族と会う許しをもらえるが・・・。

似たような事件があったなと思い、調べてみると、「首都圏連続不審死事件」で出てきました。2007年から2009年に起こった事件で、当時34歳だった木嶋佳苗には死刑判決がでています。三度、獄中結婚をしているそうです。
柚木さんはこの事件をモデルにして本を書いたのでしょうが、木嶋佳苗が梶井真奈子みたいな女性だったのかもしれないと思えてきました。

梶井真奈子に翻弄され、絡め取られそうな里佳には感情移入できましたが、友だちの怜子は理解不能でした。いいところのお嬢さんじゃなかったかしら。書かれていませんが、何か伺いしれない暗闇があるのでしょうかね。

まあ、色々な価値観の方々はいますから。
でも、それがどこから来ているのか掘り下げていくと、思わぬことが現れてきそうです。
一度、疑ってみるといいかもしれませんね。

この本、イギリスで受けているということは、イギリスでも女性が生きずらいということがあるのかしら、とふと思いました。

バター醤油ご飯で思い出しましたが、炊きたてご飯の中にバターを入れて溶かし、醤油だけで味付けした納豆を混ぜて食べてみてください。美味しいですよ。
道産子なら誰でもやっていると思います(たぶん)。
これのことを言うと、みんな嫌な顔をするんですが、なぜでしょう。
お試しを!


<今週の美味しいもの>
宿のご飯がイマイチだったので、鰻を食べに行きました。


端っこを食べてから写したので、見栄えが悪いですww。


カフェタナカのビジュー・ド・グラッセ、サントメリーリュウキュウ。