吉永南央 『初夏の訪問者 紅雲街珈琲屋こよみ』2020/10/28



コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む草のところに、50過ぎの男がやってきます。
彼は草に自分は息子の良一であると名乗ります。
草は亡くなった姿は見ていませんが、良一は3歳の頃に水の事故で亡くなったはずです。
無視しようと思うのですが、男は草の所に何度もやってきます。
事故の後、助け出されたけど父と後妻の間に子が生まれ居場所がなくなり、女中のキクに育てられたというのです。
その証拠に草が元夫に出した手紙や思い出の品を見せます。
本当に良一なのか。
もし彼が嘘をついているのだとすると、何のためなのか。
心が千々に乱れる草でしたが、久美の恋人の一ノ瀬の助けを借り、キクの住所を調べ、一緒にキクに会いに行き、話を聞くことにします。

何故か草の所にご近所の厄介事がやってきます。
新興宗教や自己啓発セミナーと組んで商売を始めた寿司屋の夫婦のこととか、歯科医の兄と酒浸りの薬剤師の弟のこととか。
世の中、もめ事のない家族はめったにないってことかしら?
久美も一ノ瀬と同棲を始めるようですが、一ノ瀬には久美にまだ言えない家族のことがあります。
どうやって乗り越えていくのか、そして草が一枚かむのかは、これからのお楽しみ。
このシリーズはすっきりしないことが多いのですが、それも人生と思い読んでいます。



首輪を新しくしました。兄は水色、弟は黄色。
名前と飼い主の電話番号つきの首輪です。
弟は黄色は似合わなかったかもしれません。
次回は赤にしようかしら。

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