「ストーリー・オブ・マイライフ / わたしの若草物語」を観る2021/02/14

ルイーザ・メイ・オルコットの書いた『若草物語』のその後を描いた映画です。
今調べてわかったのですが、続編で『続若草物語』、『第三若草物語』、『第四若草物語』が書かれていました。
四姉妹のその後を脚本家が考えて書いたのではなく、オルコットの原作を元にして作られた映画です。

『若草物語』のことを知っている人はどれほどいるでしょうか?
たぶん読んだことのない人が多いと思います。(アメリカでは今でも読まれているのかしら?)
簡単に言うと、南北戦争に行った父親が帰ってくるのを待っている四姉妹のお話です。
私は小学生の時に読んだと思うのですが、それほど内容を覚えていません。
どちらかというと、同じ頃に読んだ『森は生きている』の少女が一人でマツユキソウを探しに行ったり、『点子ちゃんとアントン』のアントンがスクランブルエッグを上手に作る場面の方が印象に残っています。
私にとって『若草物語』はそれほど面白くはなかったってことですかね、笑。
映画は『若草物語』と『続若草物語』以降の話が入り組んでいますので、最初は戸惑うかもしれません。


『若草物語』ではマーチ一家の父親は南北戦争に従軍牧師として出征しています。
(私は父親が牧師だということを忘れていました)
父親の家は裕福だったようですが、父親の投資が失敗し破産。その後、牧師となったようです。戦争から戻ってきてからもかなり影が薄いです。

母親のミセス・マーチは映画では四姉妹から慕われる賢母ですが、40年間毎日、怒りを制御するようにしていると言っているのが気になります。
経済的にかなり苦しい暮らしをしているのにもかかわらず貧民救済活動をしています。意地の悪い見方をすると、中流階級としての対面を保つため、施すことで、施しをされる側ではないと示している、プライドの高い女性なのかもしれませんね。

長女のメグは女優の素質があり、美しく女らしいのですが、保守的な人で、隣人のローリーの家庭教師だったジョン・ブルックと結婚し、自分の母親と同じような貧しい暮らしをしています。

次女のジョーは男勝りのおてんばで、小説家を目指す文学少女。いずれは文筆で身を立て、家族に楽な生活をさせてあげたいと思っていました。
裕福な父の伯母のマーチ伯母さんの相手をして生計を助けていましたが、ニューヨークに行き、下宿屋で家庭教師をしながら文筆修行をしています。
初めて小説が売れましたが、母が嫌がるからと本名は使っていません。
一生結婚しないと言っていますが…。

三女のベスは内気で病弱、ピアノを弾くことが大好きです。ピアノが縁となり、隣のローレンス氏との間に友情が芽生えます。長じても健康には恵まれません。

四女のエイミーは甘やかされて育ったため、ちょっとわがままなところがあります。自分の思い通りにならないと、とんでもないことをしちゃいます。ジョーといつも喧嘩をしています。
絵を描くことが好きで、芸術家になりたいという夢を持っていました。
マーチ伯母さんに連れられてヨーロッパ旅行に行き、絵の勉強をしますが、自分の才能の限界に気づき、芸術家の夢はあきらめ、金持ちと結婚することにします。

マーチ家の隣人で、非常に裕福なローレンス家の一人息子のローリーはジョーと同い年で、快活で茶目っ気があり、誰からも好かれる性格。
ジョーのことが好きで、プロポーズをしたのですけど…。

四姉妹の役者が私のイメージと合っていなくて、それが残念でした。
長女役のエマ・ワトソンは長女には見えませんでした。どちらかというと、ジョーが長女みたいですね。そうそうジョーは私の中では黒髪です。
エイミー役の人は生意気な感じが『若草物語』の場面には良いのかもしれませんが、その後では洗練されたおしゃれな淑女という感じではなくて(ごめん)、現代的なちゃっかり娘って感じで、こんな女性を紳士が相手にするのか疑問でした。
ローリーはイケメンでしたが、あんなに思慮の無い奴だったかしら?
マーチ伯母さんはいけ好かない嫌みな老婦人でしたが、後でとっても四姉妹のことを思ういい人だったということがわかります。メリルはこういう役が上手いですね。
男性は父親を含め、全く印象に残りませんでした、笑。

この映画は『若草物語』を知らない人が観てはいけない映画だと言っておきます。
知らないと、どこが過去でどこが現在というのがわからないので、途中で筋を追うのをあきらめて寝てしまうかもしれませんもの。
観る前に必ず本か筋書を読むか、前に作られた映画の『若草物語』を観るかして、予習してから観ましょうね。

観ながらこの時代はマーチ伯母さんのいうように「女にとって結婚は経済的問題」という言葉通りの時代なのだと思いました。
さて、四姉妹はどういう人生を歩むことになるのでしょうか。


今日はバレンタインデー。チョコはネットで頼みました。


12人のショコラティエのコレクションです。4個食べたら、どれもビターでした。
チョコだけでは物足りないので、クッキーも頼みました。


こちらの方が私の好みかも。