馳月基矢 『姉上、ご成敗ねがいます①』 ― 2026/02/11
「拙者、妹がおりまして」シリーズや「蛇杖院」シリーズを書いている馳月さんの新シリーズ。

小普請入りの旗本、吉竹家の娘、小夜は半月前に知行高五百石で勘定吟味役の酒井家の当主、菊之進に嫁いだ。
吉竹家も酒井家も、どちらにも裏の顔があった。
小夜の父、篤兵衛はご公儀の隠密にして始末屋。
弟の由利之丞がいるというのに、小夜の方に才があるからと、篤兵衛は小夜に直伝の始末術を仕込んだ。
小夜は依頼が受けたら仕事場に赴き、標的を確実に始末するのだ。
ところが半月前、小夜は酒井家に嫁ぎ、由利之丞は母方の遠縁の先手弓頭の滝沢雅監のもとへ養子にいくという手続きを調え、唐突に父がいなくなった。
酒井家には菊之進の他に、彼の弟の蘭十郎と嫡男の梅千代がいる。
しかし、この三人には血の繋がりはない。
酒井家は奉公人共々隠密の任を担う一家で、この疑似家族の中に小夜は妻として潜入せよというのだ。
裁縫や料理が苦手な小夜は酒井家の奥方として戸惑うことばかりなのに、さらに八歳になる梅千代は小夜に懐こうとはしない。
だが、彼以外の奉公人や菊之進、蘭十郎は小夜を快く受け入れてくれた。
小夜は隠密としての仕事をしながら、少しずつこの疑似家族たちと心を通わせ、彼らの秘密を知ることになる。
表紙の印象から始末屋のお話とは思いませんでした。
普段はおっとりしている小夜が、仕事では手際よくキッチリ始末をつけるというギャップが面白いです。
詳しくは書きませんが、他の三人の家族もそれぞれキャラ立ちしています。
二巻が三月に出るようで、異国渡りの鳥に関わる事件がどうこれから展開していくのか、楽しみです。
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