J.D.ロブ 『薔薇の花びらの上で』2006/10/24

イブ&ロークの13作目。
今回はネットで出会った男と初めてのデートに行った女性が、ドラッグを飲み物の中に入れられ、レイプされ、ドラッグの大量摂取で死んでしまい、死体をベランダから投げ捨てられたことから始まります。
女性を自分の思い通りにし、捨てるということに怒りを感じたイブは、父親から受けた性的虐待のトラウマに負けずに、犯人を追っていきます。
次に起こった殺人は、同じような手口なのですが、女性が違ったタイプでした。
1人目は、おっしゃれや住むところにお金を使うタイプなのに、二人目は本以外のものにはお金をかけない、地味なタイプでした。
犯人は二人なのか、多重人格者なのか?
(ネタバレあり)

今回の犯人は2人の若い、退屈した若者でした。
彼らは頭はいいのですが、道徳心に欠け、1人は甘やかされて育てられ、一人は物だけは与えられ、ネグレクトされてきました。
女性をネットで釣り上げるのは、彼らにとってはおもしろいゲームなのです。

大富豪ロークと結婚して一年が経とうとしていますが、やっとイブも丸くなり(?)、ロークが事件の手助けをするのを受け入れるようになってきています。
間にあるロークとイブのロマンスは、まあこの本のご愛敬ですかね。
部下のピーボディとマクナブの関係もやっとステディな関係になっていきます。
まだまだ何かありそうな、そんなイブ&ローク シリーズです。