レーナ・ヘトライネン 『氷の娘』2013/11/10

雪の女』の次に翻訳されたのがこの本です。
実際に何作目なのかはわかりませんが、ひょっとしてフィンランドらしい(と日本人が思っている?)雪とか氷に関する事件を最初にもってきたのかもしれませんね。
主人公のマリアの妊娠状況からすると、『雪の女』の続きの話のようです。


フィギュアのペア選手のノーラ・ニエミネンが車のトランクで死体となって見つかります。
もう少しで産休に入るマリアはこの事件を扱うことになります。

エスポー警察では組織の大規模な刷新が実施されており、警察署長が定年になるにあたり、部長職に誰が選ばれるのかがマリアたちの関心事でした。
もし上司のタスキネンが刑事部部長に選ばれれば、マリアが課長になるというチャンスがあるのです。
しかし、ベルツァという対立候補がいます。
彼が上司になると考えると、マリアは憂鬱になるのです。

妊婦でありながら、思い立つとすぐに行動を起こすマリアのことが旦那のアンティは心配でしょうがないと思います。
日本では子供が小さいうちは出世を望まない女性が多いように思いますが、フィンランドは日本よりも女性の管理職の割合が多いので、妊娠していても子供が小さくても出世を諦めるというようなことがないのかもしれませんね。

フィギュアスケートではスタイルが大きな意味を持っているんですね。
才能があってもスタイルがよくないとシングルで活躍ができないなんて、なんかシビアです。
昔の日本選手は下半身が太かったんですが、今はスラッとしていて、外国人選手と遜色ないスタイルですものね。
食生活や生活様式の違いでスタイルがよくなっていったんですね。
男性の方は背が高すぎても駄目なんですって。
ジャンプでクルクル回るのがやりずらいんでしょうか。

本の最後に出産を終えたマリアですが、子供を持ってから、どう変わっていくのか、次の本の出版が待たれます。