「ガーンジー島の読書会の秘密」を観る ― 2021/04/13
ガーンジー島はイギリス海峡のチャンネル諸島の一つで、フランス・シェルブールの近くにあります。
イギリス王室属領で、君主はイギリス国王なのに連合王国には含まれず、自治権を有し、外交及び国防に関してはイギリス政府に委託しているので、主権国家ではないそうです。
1940年から1945年までナチス・ドイツに占領されていました。
原題に「potato peel pie」と「peel」が入っているので、何でかと思いましたら、戦時中に食料がないので、ジャガイモの皮でパイを作っていたんですね。
1946年。作家のジュリエット・アシュトンは1通の手紙を受け取ります。
それはガーンジー島に暮らすドーシー・アダムズからの手紙でした。
ジュリエットの所有していたチャールズ・ラムの本が手元にあり、そこに書かれていた住所に手紙を送った、島に書店がないので、シェイクスピアの本が購入できるロンドンの書店を教えて欲しい、ドーシーたちが戦時中から島で読書会を開いていて、そこで読みたいからだなどと書かれていて、ジュリエットは読書会に興味を持ちます。
1941年、ガーンジー島はナチス・ドイツの占領下にありました。
家畜の飼育が禁止されていましたが、モーグリー夫人は豚を一頭隠して飼育しており、親しい人たちを招いて豚を食べるパーティを開くことにします。
(このパーティでpotato peel pieが振る舞われています)
久しぶりの楽しいパーティの後、4人が酔っ払って暗闇の中を歩いていると、ナチスに見つかってしまいます。
夜間の外出は禁止されていましたので、とっさに「ガーンジー島文学・ポテトピールパイ同好会」という読書会をやっていたといってごまかします。
このためそれからも読書会をモーグリー夫人の家でやらなければならなくなり、今も続いているのです。
ジュリエットは書店ツアーを中断して、ガーンジー島に行って読書会の人たちと会い、記事に書こうと思います。
ウェイマス港からガーンジー島へ船出する時に、付き合っていたアメリカ人の恋人からプロポーズされ、指輪を渡されます。
島のホテルに行くと、改築中。そこにいた男性が郵便局で宿を頼むといいと教えてくれました。
郵便局には読書会のメンバーのエベン・ラムジーがいて、民宿先まで馬車で送る手配をしてくれます
荷物を置き、モーグリー夫人の家に行きますが、歓迎されませんでした。
そこにいた読書会のメンバーのアイソラ・ブリビーに、読書会を主催していたエリザベス・マッケンナは島にはいないと教えられます。
しばらくしてエベン、そしてドーシーがやってきます。なんとドーシーはジュリエットが島で最初に会った男性でした。
読書会ではジュリエットの書いた『アン・ブロンテの生涯』をジュリエットが朗読し、その後議論を戦わせました。
ジュリエットは読書会のメンバーに、ロンドンタイムスに読書会のことを記事にして載せたいと、書く許しを請いますが、モーグリー夫人に強行に反対されてしまいます。
宿に帰って女主人のシャーロットに読書会に行ってきたことを言うと、彼女は読書会のメンバーの言うことは真に受けないように、語られないことがあると意味ありげにジュリエットに言います。
シャーロットの言ったことが気になり、ジュリエットはエリザベスのことを調べることにします。
次第に明らかになるエリザベスの秘密。
それと共にジュリエットの心も変化していきます。
エリザベスのことは戦後まもないことを考えると秘密なのでしょうが、読書会のメンバーがおしゃべりなこともあり、あっけなくわかってしまいます、笑。
彼女は最後まで自分の信念を貫いたという意味で素晴らしい女性ですね。
ジュリエットは自分の心に正直に行動し、地に足のついた誠実な人柄がうかがえます。
戦時中のガーンジー島とエリザベスの話は悲劇ではありますが、この物語の最後には誰もが心暖まる思いになるでしょう。
ミステリーというより、二人の女性の愛の物語って感じです。
エンドロールで本を次々と朗読していきますが、どれがどれだかわかりません。
たぶん映画に出てきた本の中の一文でしょうね。
本が戦時中の人々の心を支えたように、これからも本の持つ力を信じていきたいですね。
今週のおやつ。
自分で焼いても今一なので、これから美味しそうなクッキーを色々と頼もうかと思います。
可愛い缶です。
アトリエうかいのクッキーは囓るとすぐにホロホロ崩れてきます。
先週のマリベルよりも好きですわぁ。
次回は大きい缶を頼もうかしら…。
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