ジェラルド・G. ジャンポルスキー 『ゆるしのレッスン』2007/03/15

『ゆるすということ』と同じ著者の本です。
この本を読んでホッとすることがありました。
それはジャンポルスキー博士がこう書いているからです。

「五十歳になるまでの私の人生は、たいていの場合、怖れに支配されていました。・・・表面をとりつくろおうと努力はしましたが、心の中には怒りが燃え、憂鬱で、幸せとはほど遠い状態でした。評判のかんしゃくもちでしたから、みんな私を避けようとしたものです。」

彼でさえ、五十歳になるまで自分の生き方を変えられなかったのです。
いくつになっても、気づけば生き方を変えられる、このことが大事なのではないでしょうか。

この本には、ゆるしのレッスンが具体的に書いてあります。
しかし、このレッスン、具体的と言っても、何をしなさいと身体を動かすことは書いてありません。
心のあり方を変えるためのレッスンですから、心の持ちようについて書いてあります。
例えば、「こう考え、こうしましょう」では、「今日、私は怖れよりも喜びを大切にします」という具合にです。
言葉にすることにより、意識化していこうという試みでしょう。
意識化することにより、本当にそういう心になれるのかどうか、ちょっと不安ではありますが、「心を開いて執着を捨てる」という提案がありますので、とにかくやってみるということが必要なようです。

この本に出ていたネイティブ・アメリカンのことわざは博士も唱えるのが好きだと書いてありますが、いいことわざだと思います。

忙しい心は病んだ心
ゆったりした心は健康な心
静かな心は聖なる心

すべて心の持ちようなのです。