上橋菜穂子 「守り人」シリーズ2008/02/27

ファンタジーはめったに読まないのですが、たまたま同僚と話していると、娘さんを始め家族が大ファンだと薦められたのが、この「守り人」シリーズです。
読んでみて、びっくりしました。作者を見て、またまたびっくり。私は外国人が書いたんだと思っていたのです。
作者は上橋菜穂子というオーストラリアのアボリジニを研究している文化人類学者です。
この本を英語に翻訳して出版すると、世界中で売れるだろうなぁ。
ハリー・ポッターもいいけれど、それ以上のファンタジーだと思います。
今まで、『精霊の守り人』、『闇の守り人』、『夢の守り人』、『神の守り人』、そして私はまだ読んでいないのですが、『天と地の守り人』が出版されています。

主人公はバルサという女用心棒です。
彼女の父親はカンバル国王の主治医をしていましたが、国王を殺すという陰謀に引き込まれてしまいます。
国王を殺さないと娘を殺すと脅されたのです。
6歳でバルサは父親と別れ、父の友人のジグロに連れられ、国を後にします。
ジグロは武術の達人で、バルサは彼から武術を習い、単槍の達人となりました。
『精霊の守り人』で助けた新ヨゴ王国の皇太子チャグムが活躍するシリーズは「旅人」シリーズとして出版されています。
最後の『天と地の守り人』でバルサとチャグムの旅が終わるようです。

バルサは普通のファンタジーの女主人公とは違い、三十歳を過ぎている女性ですし、女だてらにめっぽう強いのです。
ただ強いだけではなく、強さのなかに、優しさがあり、なんといっても心がきれいな人です。
このシリーズの成功はこのバルサを主人公にしたところでしょう。
ここでは内容に関してはいっさい書きません。
どうぞ読んでください。絶対にはまりますよ。