堂場 舜一 『敗者の嘘――アナザーフェイス2』2011/03/21



前作『アナザーフェイス』に出ていた、息子と二人暮らしのイケメン刑事、大友鉄の活躍する2作目です。

息子のために定時に帰れる刑事総務課に勤務しているのに、何故かリハビリと称して無理難題を押し付けてくる上司で刑事部特別指導官の福原聡介。
今回は神田の放火殺人事件の応援に行けとの命令です。
のこのこと別の課の者が行くだけで、捜査一課ではいい顔をされません。だからといって大友が断れる相手ではありません。
この事件では容疑者は自殺をしていました。被疑者死亡で送検されることになっているのだと思っていたら、真犯人が名乗り出たというのです。名乗り出たのは女で弁護士。容疑者とは中学校、高校と同級生でした。

取り調べを受けている弁護士の篠崎優は犯人にしては堂々とし過ぎており、「舞台上の名優を見るようだ」と大友は感じました。

彼女を落とすには自分たちでは駄目だと感じた大友は同期で「落としの名人」捜査共助課の高畑の助けを借りることを提案します。
しかし、取り調べは難航します。
途中からこれまた同期でお節介の捜査一課の柴が待機中だからと、首をつっこんできました。

事件は被疑者死亡で送検され、一見落着かと思えた時、篠崎優が何者かに拉致されます。

事件は思わぬ方向へと進んでいきます。

警察組織のことは全くわかりませんが、大友のように上の命令で捜査の手伝いに駆り出される場合ってあるのでしょうか?来られても面白くなく思う気持ちがわかります。そこを上手く渡っていけるからこそ大友の価値があるのでしょうね。

刑事ってとにかく大変な仕事だということがわかりました。しらみつぶしに歩き周り、嫌がられながらも質問しまくり、なんでもいいから情報を集める。そして、その中から事件に繋がるものを見つけていく。その間に同僚との面倒な軋轢をかわさなくてはならないし・・・。
刑事さんたち、お疲れ様です。

最後が何やらすっきりとしませんが、大友さんみたいな男性、好きです。刑事にはもったいない。

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