堂場瞬一 『アナザーフェイス』2010/07/29

日本のミステリーはめったに読まないのですが、読む本がなくなり、たまたま家にあったので読んでみました。
なんか日本物だと身近すぎて嫌なんです。犯罪ってどこか遠くで起こるものだと思いたいじゃないですか。それに日本のものってスケールが小さくて、物足りないんです。
相棒が外国のミステリーを読まない理由が、登場人物の名前のせいらしいです。名前が次々と出てきて、わけがわからなくなってめんどくさくなって読むのを止めるようです。
そういう人のために登場人物の紹介があるし、慣れるとなんでもないのですが。


主人公は警視庁刑事総務課勤務の大友鉄。二年前に妻が亡くなり、今は息子と二人暮らしをしています。昔は捜査一課でブイブイ言わせていました。そう、小学二年生の息子の面倒をみるために、暇な、いえいえ定時で帰れる総務課に移ったのです。
息子に何を食べさせるのか、夕食のメニューを考える毎日。

ある日、誘拐事件が発生します。銀行員の息子が誘拐され、銀行に一億円を払えというのです。
何故か大友は特捜本部の手助けをすることになります。息子の面倒は苦手な義母
に頼むしかないようです。
特捜本部の方でも、本来いるべきではない大友が捜査に加わることで困惑していました。

大友は人に警戒心を与えないタイプで、銀行員夫婦の信頼を得るようになります。
大友はイケメンで警察に入る前は演劇をやっていて、それが捜査に役立っているのです。
誘拐犯は頭がきれるらしく、お金の受け渡しに指定されたのが、東京ドームの横の後楽公園。その日には人気アイドルグループZiのコンサートがあります。コンサート前後の人の流れに紛れ込まれると大変なことになります。
さて、大友たちは誘拐犯を逮捕できるでしょうか。
  
日本も海外も刑事のやることは同じ。地道な聞き込み。そして一流の刑事と三流の差は勘ですか。

どうも子持ち刑事っていうのがパッとしませんし、大友がいい人過ぎです。
当分外国ミステリーから逃れられないようです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2010/07/29/5254625/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。