川治和香 『鍼師おしゃあ 幕末海軍史逸聞』 ― 2012/12/01

コージーミステリー以外に、この頃よく読むのが江戸物です。
この本は副題に「幕末海軍史逸聞」と書いてありますように、江戸時代から明治に変わる頃のお話です。
おしゃあは十三歳で彼岸で家族総出で墓参りに行っていた時に出火した火事で問屋の生家が焼け落ち、その後、貧乏暮らしをしていた家族のために十四で売られ、十六の歳まで<かやつり屋>で女郎をしていたのです。
おしゃあの人生の転機になったのは、また火事でした。
コトが終わった後に泥のように眠りこけている時に火事が起こりました。逃げる途中だった盲目の鍼師、硺庵が、「その二階に女がいる」と言ったため、おしゃあは助かったのです。
硺庵はおしゃあを身請けし、弟子として鍼の技術を叩きこみました。
硺庵亡き後、おしゃあは気っぷの良い、すご腕の鍼師となっていました。
また、おしゃあの運命を変えたのは火事でした。
どんどん湯の善次郎が火事場の焚き付けをもらいに行ったところ、ボコボコに殴られて昏倒している男を見つけ、おしゃあに診てもらいに運んできたのです。
この男は庄八といい、瀬戸内の塩飽瀬居島の漁師でしたが、ペリー来航に驚いた幕府に御用水夫として差し出され、江戸に来たのでした。
どんどん湯の善次郎が火事場の焚き付けをもらいに行ったところ、ボコボコに殴られて昏倒している男を見つけ、おしゃあに診てもらいに運んできたのです。
この男は庄八といい、瀬戸内の塩飽瀬居島の漁師でしたが、ペリー来航に驚いた幕府に御用水夫として差し出され、江戸に来たのでした。
女郎をしていたおしゃあは男に対して夢中になることはありませんでしたが、庄八に対しては違いました。
庄八は元来もっている気質の良さで、次第に重用されるようになり、オランダにまで留学するようになります。
そんな庄八を待つおしゃあの気持ちは・・・。
なかなか壮大な物語でした。
妻になろうとしないおしゃあの頑なな気持ちが憐れです。
ホント、江戸時代っておもしろいですね。
庄八は元来もっている気質の良さで、次第に重用されるようになり、オランダにまで留学するようになります。
そんな庄八を待つおしゃあの気持ちは・・・。
なかなか壮大な物語でした。
妻になろうとしないおしゃあの頑なな気持ちが憐れです。
ホント、江戸時代っておもしろいですね。

今朝、散歩に行こうとマンションから出ると、管理人さんが落葉を掃いていました。家の犬、初めてあった管理人さんのところに飛びついて行くのです。
犬よりも人間好きとはわかってはいたのですが、こんなだとは。
トリマーさんが「誰にでもついていきますよ」と言っていましたが、本当のようです。
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