ロ-リ-・B.アンドル-ズ 『復讐の傷痕』2008/12/03

前作『殺意の連鎖』では、遺伝子捜査のおもしろさを感じたのですが、今回はベトナム戦争に潜む暗闇を知ることになります。
昔、日本が朝鮮出兵した時に、討ち取った朝鮮・明国兵の鼻や耳を持ち帰ったように、ベトナムではベトナム兵を殺した兵士が、頭蓋骨を持ち帰っていたのです。
ベトナムからは返還請求が出されていました。
しかし、頭蓋骨はすぐには返還出来なくなっていました。
いたずらされていたのです。
グロテスクな顔が描かれていたり、上部を切り取って灰皿としていたり…。
アレックスは頭蓋骨からDNAを取り出し、頭蓋骨の身内を捜すようにと言われます。
頭蓋骨をきれいにしている時に、アレックスは兵士の頭蓋骨しかないはずなのに、女性の頭蓋骨があるのに気づきます。
頭蓋骨には紙切れが埋め込まれていました。
その紙にはある村で行われた虐殺事件について書かれていました。
一体何が行われていたのか?
父親がベトナム戦争で死んでいるアレックスは、父親が虐殺事件に関わっていなかったかと心を悩まします。
虐殺事件を調べ始めたアレックスに危険が迫り、アメリカならでは(?)のアッと思うことが起こるのですが…。
少しネタバレ。なんと大統領に関する、すごい陰謀があります。