クレオ ・コイル『深煎りローストはやけどのもと』2011/11/01

コクと深みの名推理シリーズの九作目。


今回は美味しそうな料理が盛り沢山。
消防署が出てくるのですが、消防士たちは美味しそうなものを食べています。
どこの消防署でもそうというわけではないのでしょうが、結構楽しそうです。
私はスターバックスなどでコーヒーを機械で入れているので、誰が入れても同じだと思っていました。
しかし、消防士たちにクレアがでエスプレッソマシンの扱い方を教えている場面を読んで、考えを改めました。
私には美味しいエスプレッソを入れるのは無理。
例え機械で入れようが、熟練した技が必要なのですね。
奥が深いコーヒーの世界です。

一つ学んだのが、カフェインが多いのはエスプレッソのように思えますが、実は普通に入れたコーヒーの方が多いんですって。
眠気覚ましにはドリップしたコーヒーを飲みましょうね。

さて、ミステリーは。

マダム(クレアの元姑)の友人で<カフェ・ルチア>を経営しているエンツォから地下室で昔<ビレッジプレンド>で使っていたロースターとアルバムを見つけたとの連絡がくる。
マダムは写真に、クレアはロースターに惹かれ、<カフェ・ルチア>に行ってみることにする。

彼らが地下室でくつろいでいる時に、火事が起こる。
その時、クレアはたまたま<ビレッジブレンド>の店員ダンテが写真を撮るのにつきあって店の中にいて、マダムは地下室にエンツォと一緒にいた。
マダムとクレアは無事だったが…。

火が起こる場面を見たクレアは、この火事は放火であると思うが、重体のエンツォが火災の重要な容疑者となってしまう。
そのためクレアはまた事件に首を突っ込むことになる。

今回はクレアの恋人でニューヨーク六分署の警部補マイクが、彼の一家には消防士が多く、彼も消防士になることを期待されていたのに、何故消防士にならなかったのか、そして、従兄弟で消防隊長のマイケル・クィンと何故仲が悪いのか、という謎が明かされます。

クレアとマイクの仲も安定しています。
次はパリに行った娘が何かやらかさないかしら。