M.C. ビートン 『アガサ・レーズンの完璧な裏庭』2013/07/30

アガサ・レーズン・シリーズの三作目。


元バリバリのキャリア・ウーマンだったアガサも、コッツウォルズのカースリー村に住みはじめて住民たちと接するうちに、性格の角も取れてきて、住民には彼女のやることがおもしろがられるようになり、いつしか村の人気者になっていました。
本人は全然そのことを自覚しておらず、未だに受け入れられていないと思い、寂しさを感じています。
そういうところがアガサの愛すべきところですね。

世界旅行に出かけて帰ってきたら、アガサが好きな隣人で独身のジェームズ・レインは、新しく引っ越してきたメアリー・フォーチュンと仲良くなっていました。
メアリーはナイスボディのうえに美人で、ガーデニングの腕前がすばらしくて、購入した家に温室を作り熱帯植物を育てています。
負けず嫌いのアガサはガーデニングなんかやったことも、興味もないのに、ガーデニング・クラブに入って、ガーデニング・コンテストで入賞を狙おうとします。
自分で花を育てようとしますが、失敗してしまい、前回同様に自分がやるのではなく、またまた「ズル」をしなければならなくなります。
まだまだアガサは人格者にはなれませんね。

村では庭が何者かに荒らされて困っていました。
みんなは内心ではメアリーが犯人ではないかと思っている様子。
アガサはジェームズと共に犯人探しに乗り出しますが、二人はメアリーが自宅の温室で殺害されているのを見つけてしまいます。

一人、悪意の持った人がやってきたばかりに、村人たちの心はかき乱されます。
あの人格者の牧師の妻、ミセス・ブロクスビーさえ、メアリーの毒に当てられているのですから。
メアリーは何故、誰に殺されたのでしょうか?

このシリーズは人気のようで、あとがきに24冊も刊行されていると書いてありました。
四冊目は来年の春ということなので、その前にkindleで読んでみようかと思っています。