小原周子 『病院でちゃんとやってよ』2020/03/23



急性期病棟から送られてくる患者を引き受けるリハビリテーション病棟で働いている大八木新菜は、今日も身勝手な患者家族に困っています。
何故か看護師長から毎回当てられるのがとんでもない患者とその家族。
親の現実を見ようとはせず、リハビリをすれば回復する、いえ、前以上によくなるはずと思い込んでいる家族に納得させるのは大変です。
仲が良く、仕事のできる理学療法士とたまに飲んで愚痴るのと毎日のエアロビがストレス解消。
ところがそんな新菜のところに母親がやってきて居座ることになります。
家に帰るように言うと、なんと父とは離婚して、今や父は別の女と暮らしているのだとか。
一人暮らしを満喫していたのに・・・と思っていたら、とんでもないことが起こります。
母が倒れたのです。仕事は続けたいのに、どうすればいいのか・・・。
今まで人ごとだったのが、自分の身に。

まだまだ親は大丈夫と思って心配していない方、読んでみてください。
いつか来る道ですから。
その時、このなかに出てくる家族のように振る舞ってしまう可能性がありますよ。
思ってもみないことが起こると、人間どうしたらいいのかわからず、自己中になりがちですよね。

最後が悲しいですね。
頑張る新菜にハッピーエンドが欲しかったわ。