時代小説シリーズ(文庫本)2023/08/31



根津潤太郎 『看取り医独庵 漆黒坂』
      『看取り医独庵 墨田桜』
題名がよくないですねぇ。看取り医なんて言うから、温厚なおじいさん医師を想像してしまいます。
ところが独庵は仙台藩の元藩医で、江戸で町医者をしている壮年の名医ですが、裏の顔があるんです。
馬庭念流の遣い手で、悪者を一刀両断にしちゃうんです。
医師は人の命を助けるのが仕事なのに、悪者なら切り殺してもいいんですかね。
これが気にならなければ、面白いお話です。
『看取り医独庵 漆黒坂』では小石川養生所に潜む悪を暴き、『看取り医独庵 墨田桜』では三上藩の世継ぎ問題に関わります。
そうそう気になる人がいました。絵師の久米吉です。独庵から指示を受け、情報収集にいそしんでいますが、独庵とはどういう関係なんでしょうね。
これから明らかになっていくのかしら?

根津さんは70歳の神経内科医だそうです。
三巻目に出てきた白内障の手術は江戸時代に実際に行なわれていたということです。インタビューが載っていたので、興味のある方はこちらをご覧ください。

和田はつ子 『さむらい魚 料理人季蔵捕物控』
さむらい魚とは太刀魚のことだそうです。
今回大食らいで食通の北町奉行所の烏谷から持ち込まれたのは、珊瑚の密輸に関わる殺人事件です。
相変わらず美味しそうなお料理がでてきますが、捕物控なので、お料理のレシピはいいから事件と思い人瑠璃との関係をもっと描いて欲しいです。
ずっとこのまま、何も進展がない状態で続いていくのかしら?
次も読むかどうか、考えどころです。

赤星あかり 『居酒屋こまりの恋々帖 ときめきの椿揚げ』
読み始めてから、しまったと思いました。
一巻目で主人公のこまりと合わないから、二巻目は止めたと思ったのを忘れていたのです。
今回のこまりはそれほど嫌ではなく、料理人のヤスとの丁々発止の会話がよかったです。
第四話の加賀藩から将軍家に献上される氷のお話が季節柄興味深かったです。
かき氷、食べたいなぁ。
都立大学のちもとの味処はお休みしているようです。残念。


<きょうのわんこ>


兄犬をママのベッドに連れてくると、犬用毛布の上、ママの脚の間でこんなになって寝ます。
可愛いけど、邪魔なんです、笑。

ヨーキー弟は寝るのも、トイレをするのも、人に見られないようにします。
兄のようにグルグル回らなく、急にするので、トイレの躾が難しかったです。
ヨーキーの習性なのか、個性なのか?