今野敏 『リミックス 神奈川県警少年捜査課』 ― 2024/10/31
神奈川県警少年捜査課シリーズ、『わが名はオズヌ』と『ボーダーライト』に続く三作目。

神奈川県警生活安全課少年捜査課の高尾勇は南浜高校の教師、水越陽子から呼び出される。
コンビを組んでいる丸木正太を連れて行ってみると、学校を訪ねて来た川崎署の強行犯係の刑事が赤岩猛雄を逮捕したと言ったらしい。
早速、川崎署に行くと、赤岩は半グレとケンカをして捕まったという。
赤岩に話を聞くと、半グレが賀茂晶を追っているのに気づき、駆けつけたが、その時にはすでに三人が地面に倒れていて、賀茂はいなかったという。
高尾は赤岩の身柄を引き受け、学校に戻る。
賀茂はその日、学校に来ていなかったので、高尾たちは賀茂の自宅やライブハウス『オルタード』に行ってみるが、いない。
赤岩によると、賀茂は半グレのリーダー格のテルがどこにいるかと聞いてきたので、川崎だと思うと応えたが、そのことが気になり、川崎に行き、捕まったのだ。
高尾は半グレの専門家であるマル暴にテルのことを聞きに行く。
翌日、水越から賀茂が学校に来ているという連絡が入る。
賀茂から話を聞くと、川崎に行ったことは覚えているが、何をしたのか覚えていないそうだ。
彼はオズヌが降りてきた状態では、オズヌがどこで何をするのか、何を感じるのか、まったくわからないのだ。
ただ、オズヌが人気カリスマ・ボーカリストのミサキのことを心配しているようで、カツラという言葉が聞えてきたという。
マル暴からテルたちが地元のギャングと対立していたという情報が入る。
川崎署の強行犯係によると、ギャンググループは外国にルーツを持つ若者たちが中心で、リーダーは十八歳のサム。
サムは警察ではなく、保護司の葛城誠になら話をする可能性があるという。
賀茂が学校からいなくなる。
高尾たちが川崎の銀柳街に行ってみると、賀茂がサムたちと話をしていた。
一方、『オルタード』で再会したミサキは事務所に所属するかどうかで悩んでいるという。
高尾と丸木が成り行きからその事務所を調べていくと、意外な相手と遭遇する。
オズヌは一体何をしようとしているのか。
今回のお話のキモになるのが「一言主(ひとことぬし)」です。
「一言主は、有言実行の神だといわれています。悪い事も一言、善い事も一言、言い離つ神……。」
オズヌは何をするために現代に降りて来たのでしょうか。
人と人との関係が希薄になり、今まででは考えられない犯罪が増えている現状を変えたいと思っているのでしょうか。
変えるためには、言葉を大切にし、言葉を交さなければならないということなんでしょうか。
なんとなく、オズヌの役割が見えてきたような気がしますが、後になって勘違いってこともありますので、続きを待ちますww。
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