林成之 『脳に悪い7つの習慣』2010/01/23

脳医学からみた脳の働きを高める方法がわかる本です。
結構売れているようで、書店で山積みになっていました。


どう情報が処理されるのでしょうか。
 
 「大脳皮質神経細胞」で情報を認識
       ↓
 「A10神経群」で「好き」「嫌い」の感情のレッテルをつける
       ↓
 「前頭前野」で情報を理解・判断する
       ↓プラスの情報
 「自己報酬神経群」で自分にとってためになる・価値のあるものにする
       ↓
 ダイナミック・センターコア(線条体ー基底核ー視床)、       
 「海馬回・リンピック」で「思考」し、「心」「信念」「記憶」が発生

簡単に書くとこういう流れになるそうです。
びっくりしたのは、考えるから感情が生まれるわけではないのです。
「好き」「嫌い」の感情が先なんですね。

「人間の脳が理解したり思考したりして記憶する情報はすべて感情のレッテルがついたもの」

ということは、これは「嫌い」というマイナスのレッテルを貼ってしまうと、脳が働かなくなる、つまり思考が深まらず、記憶もしずらいということです。
そういえば、学校の勉強や仕事で何かをやるときに、これは面倒くさそうとか、嫌だななどと思ってやると、上手くできませんでした。
大変そうでもやってみて、おもしろいと思い始めると、上手くできました。
子供の勉強も、先生が嫌いだからできなかったと言うのは本当だったんですね。

「好き」「嫌い」以外にも脳にとってマイナスなのは、8割とか9割しかできていないのに、「できた」とか「勝った」「完結した」と思うことなんだそうです。
思ったとたんに脳は思考停止するのです。

なんで特定の情報だけ「嫌い」になるのでしょうか。
それは脳細胞がもつ本能のせいだそうです。
本能には生来の「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」、後天的本能の「自己保存」「統一・一貫性」というものがあります。
特に「自己保存」本能は脳のクセとして非常に強く、私達の性格もこの「自己保存」本能に左右されているように思います。
例えば、この人が嫌いと思うのも、自分を守るためなのですね。
どうしてもこの人は駄目、なんて思ってしまったら、そう思う自分を責めるんじゃなく、「脳が身体を守ってくれているんだ」と思えると、前向きになれますね。

読んでいるうちに、心理学などで言っていることが脳医学で証明されているということがわかりました。

さて、脳に悪い習慣は
 
 ①「興味がない」と物事を避けること
 ②「嫌だ」「疲れた」とグチを言う
 ③言われたことをコツコツやる
 ④常に効率を考えている
 ⑤やりたくないのに、我慢して勉強する
 ⑥スポーツや絵などに興味がない
 ⑦めったに人をほめない

③とか④は何故悪いのかしらと思うかもしれませんが、疑問を持ったらこの本を読んでみてください。
そうそう私もやっている「脳を鍛える大人のDSトレーニング」は必要ないそうです。悪い習慣を止めればいいんですから。

 ①興味・関心の幅を広げる
 ②グチは言わない
 ③言われたことをそのままやらず、自分で考えて主体的に行う
 ④時間をかけて繰り返し考える
 ⑤興味を持ち、好きになり、おもしろいと思って取り組む
 ⑥スポーツをしたり、絵を描いてみる
 ⑦人をほめる
 
なんとなくできそうではないですか。私的には②のグチを言わないが一番難しいかも。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2010/01/23/4833958/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。