乃南アサ 『鎖』2011/04/26

「今になって公表した放射性物質の飛散予測」(読売新聞)
ホント、そうですね。わかっていたのに公表しなかったのでしょうね。
このことがわかっていれば、被曝しないで逃げられ人がたくさんいたのにね。
今は色々と調べようと思えば調べられる世の中なので、できるだけ多くの情報を手に入れ、自分で判断していくことが必要なようです。



凍える牙』の続編。

東京都下で占い師とその妻、お客の夫婦の4人が、粘着テープで体の自由を奪われ、殺害されて見つかりました。

第三機動捜査隊の捜査員、音道貴子が派遣され、本庁捜査一課の星野の相方になります。
貴子は星野と組んで捜査をしていますが、彼に対して胡散臭さを感じていました。
彼は他を出し抜いて手柄を自分のものだけにするのに躊躇しない男です。
みんなで仕事帰りに一杯やるのにも損得を考える男です。
その上、何を勘違いしたのか、貴子が彼に惚れていると勘違いし、つきあってくれとまで言ってきたのです。
貴子が交際を断ってから、星野の態度が一転します。
口では男女平等とか言っていても、本当は女を下に見ている男っていますよね。星野ってとんでもないくそ野郎です。
貴子は星野と同じ土俵で戦わないでおこうと思い、大人な態度をとりますが、星野は勝手な行動を取り続けます。

そんな星野のせいで、貴子は一人で東京から埼玉へとある男の居場所を探しまわることになります。やっと阿佐ヶ谷の住所を突き止め、男のアパートを探している時に、占い師の件で競馬場に張り込みをしていた時に再会した、引っ手繰り事件の被害者の女と再び出会います。女がしつこく貴子に家に寄ってくれと言うので、彼女の家に行くのですが、それが罠だったのです。

ひょんなことから占い師殺害事件の犯人に監禁された貴子が、どのような過酷な目にあうのか。貴子の心理描写がうまいです。
犯人の男と女の関係がちょっと画一的な感じがしました。

乃南さんのミステリーもおもしろいです。

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