帚木蓬生 『日御子』 ― 2012/07/15

帚木の歴史小説。
卑弥呼を主人公に選んだのかと意外な思いを持ちながら読み始めました。
しかし、主人公は卑弥呼ではありませんでした。
使譯(しえき・通訳)一族の何代にもわたる話でした。
海を越え、大陸に渡り、国の平和のために力を尽くす使譯たち。
彼らには代々に語りつがれていた教えがありました。
「人を裏切らない」
「人を恨まず、戦いを挑まない」
「良い習慣は才能を超える」
「骨休めは仕事と仕事の転換にある」
この小説では九州に舞台を設定しています。
国の外交政策として考えると、「人を裏切らない」とか「人を恨まず、戦いを挑まない」など言っていられないという感じでしょうね。
でも、人間として考えると、これらの4つの教えは大事なことです。
国家も人の集まりではありますが・・・。
前作の歴史小説に比べると淡々と物語が書かれています。そこが物足りなく思うところもあります。実際はこのような使譯の一族はいなかったのでしょう。
帚木の本を読んだ同僚が言っていた帚木の持つ優しさ、人間性善説のにじむ本でした。
国の外交政策として考えると、「人を裏切らない」とか「人を恨まず、戦いを挑まない」など言っていられないという感じでしょうね。
でも、人間として考えると、これらの4つの教えは大事なことです。
国家も人の集まりではありますが・・・。
前作の歴史小説に比べると淡々と物語が書かれています。そこが物足りなく思うところもあります。実際はこのような使譯の一族はいなかったのでしょう。
帚木の本を読んだ同僚が言っていた帚木の持つ優しさ、人間性善説のにじむ本でした。
最近のコメント