瀧羽麻子 『うさぎパン』&『株式会社ネバーラ北関東支社』2012/12/07

とってもかわいらしい本の紹介です。
大人よりも中学生ぐらいにぴったいかもしれません。


お嬢様学校から家の近くの共学高校に編入した優子は最初のテストでとんでもない点数を取ってしまいます。
そのため継母のミドリさんが家庭教師を探してきます。
家庭教師の美和ちゃんは大学院で物理学を学んでいる才媛ですが、そんな風には見えない女性で、優子と気が合い、二人は仲のいい友人になります。

一方、新しい高校では自己紹介の時に何が好きかと聞かれ、とっさに「パン」と言ってしまいますが、同じようにパンの好きな富田君と仲良しになれました。
二人で放課後、パン屋さん巡りなんかしています。

そんな時、美和ちゃんに異変が・・・。

題名の「うさぎパン」の謎は読んでのお楽しみです。

実はもうひとつお話が入っています。「はちみつ」と言います。
この話は美和ちゃんのお友達の桐子が失恋し、彼との思いでがあるものだけ食べられなくなるという話です。

二作ともおいしそうなパンが出てきて、無性に
パンが食べたくなります。



こちらの本はもうちょっと年上の女性のお話です。

東京の証券会社に勤務し、バリバリ働いていた弥生が、六年間つきあっていた恋人に別れを告げられてから今までの自分の生活が虚しいものに思われ、会社を辞め、地方にある健康食品の下請けメーカーに転職します。
ちなみに、このメーカーの名前が「ネバーラ」。「ネバーランド」にひっかけたかったようですが、納豆のネバネバの方に行ってしまいますよね。
給料は何分の一かに減ったけれど、時間だけはたくさんあります。
彼女の配属された経営企画部は和気あいあいとした部で、なんとお誕生日会までするという仲の良さ。(ちょっと気持ち悪いかも)
スーパーで出会った桃子さんという居酒屋の女性とも仲良くなり、それなりに楽しい毎日です。
ところが突如として、支社を切り離して取引先に売り払おうという動きが持ち上がります。
そんな時に、やる気を出した弥生が考えた企画が得意先に横取りされてしまいます。
さて、弥生はどうするでしょうか。

この本の中に書いてあった言葉があります。

「そんなひとにも人生が手に負えなくなるときはある」
そして、そのときに休むのは正しい。

弥生の「人生が手に負えなくなるとき」というのが失恋というのは、どうなのだろう。
そういえば「はちみつ」の桐子も失恋で特定のものが食べられなくなったわね。
まあ、いろいろな人がいるからね。
でも、女性の「人生が手に負えなくなるとき」が失恋というのもステレオタイプのような気がしますがね。

あ、こんなこと言ったらいけませんね。

とにかくかわいい本ですので、そういうのを読みたい時にどうぞ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2012/12/07/6654154/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。