「ブベニチェク・ニューイヤーガラ~カノン~」@オーチャードホール2013/01/07

年明け、初めてのバレエです。
私は知らなかったのですが、この公演のダンサーで振付している人と音楽・衣装などを作っている人の「ブベニチェク」とは一卵性双生児の二人だったのですねぇ。
「ドリアン・グレイの肖像」で似ている人をキャストにしたなぁと思って調べてみてわかりました。
普通、公演に行く前にわかってますよね。
実は「カノン」が大好きな曲だったので、ダンサーよりもどう振付がされているのか見たかったのです。


1月6日(日)15時開演


「トッカータ」(日本初演)
振付:イリ・ブベニチェク
音楽: O.ブベニチェク
出演:ドロテ・ジルベール、カテリーナ・マルコフスカヤ、
   アンナ・メルクロヴァ、エルヴェ・モロー、ヨン・ヴァイエホ、
   クラウディオ・カンジアロッシ、マイケル・タッカー

NYCBのために振付けられたという作品ですが、私にはあまりよさがわかりませんでした。音楽が好みではなかったというだけなのですが・・・。

「ドリアン・グレイの肖像」(日本初演)
振付:イリ・ブベニチェク
音楽: K.ジャレット、B.モレッティ
ドリアン・グレイ:オットー・ブベニチェク
画家バジル・ホールウッド:イリ・ブベニチェク
ヘンリー・ウォットン卿:イリ・ブベニチェク
ドリアン・グレイの肖像:イリ・ブベニチェク
シビル・ヴェイン:ラケル・マルティネス

「ドリアン・グレイの肖像」はオスカー・ワイルドの作品で、とても好きな話です。映画や舞台になっているし、バレエでも演出しやすい作品だと思っていました。
グレイの肉体と魂と分裂していく苦悩がよく描かれていたと思います。


「牧神」(日本初演)
振付:イリ・ブベニチェク
音楽: F.プーランク、C.ドビュッシー
出演:ラファエル・クム=マルケ、ヨン・ヴァイエホ、
   クラウディオ・カンジアロッシ、マキシミリアン・ゲノフ、
   ファビアン・ボランジェ、マイケル・タッカー、
   ジャン・オラティンスキー、フランチェスコ・ピオ・リッチ

この牧神はびっくり。
真面目な雰囲気の牧師が・・・。(ネタバレになるので書きません)
あ、と言わせてくれます。

「プレリュードとフーガ」(世界初演)
振付:イリ・ブベニチェク
音楽:D.ショスタコーヴィチ
出演:ドロテ・ジルベール、エルヴェ・モロー

ピアノの伴奏に合わせて二人が踊ります。
エルヴェ・モローは人気のあるダンサーなのですか。
上半身が硬いような感じです。背が高くスタイルがいいのですが、ちょっと残念でした。

「Le Souffle de l'Esprit ー魂のため息ー」
振付:イリ・ブベニチェク
音楽: J.パッヘルベル、J.S.バッハ、R.ホフステッター、O.ブベニチェク

男性ソロ:イリ・ブベニチェク、オットー・ブベニチェク、ヨン・ヴァイエホ
女性ソロ:ラケル・マルティネス、ドゥオシー・ジュウ
     カテリーナ・マルコフスカヤ、アンナ・メルクロヴァ、
     クラウディオ・カンジアロッシ、マキシミリアン・ゲノフ、
     フランチェスコ・ピオ・リッチ、マイケル・タッカー

この作品はすばらしかったです。
やはり、最後の「カノン」が圧巻でした。
男女二人や男性三人が踊っているのを見ていると、この作品は生の謳歌を詠っているのだと思いました。

いつものバレエの公演に比べると年齢層が高かったようです。場所柄でしょうか。
オーチャードホールにはリニューアルしてから初めて訪れましたが、あまり変わっていませんでした。
意外と舞台が見やすくなっていたようですが、座席のおかげでしょうかね。
最後の作品だけでも価値のある公演でした。