アンソニー・ホロヴィッツ 『ナイフをひねれば』2023/09/21

<ホーソーン&ホロヴィッツ>シリーズの最新刊。


ホロヴィッツが脚本を書いた戯曲『マインドゲーム』がロンドンで上演された翌日、戯曲を酷評した劇評論家のハリエット・スロスビーが殺害され、彼が容疑者として逮捕される。
彼を救えるのは、あの男しかいない。ホーソーンだ。
留置場からかけた電話に出たホーソーンはつれなかった。
自業自得だ。というのもホロヴィッツはホーソーンに契約の終わりを告げていたのだから。

留置場で九十六時間過ごした後、ホロヴィッツは釈放される。
そこにいたのがホーソーン。彼がやって来てくれたのだ。
彼の友人のケヴィンが法科鑑定研究所のコンピュータに障害を起こしてくれたので、彼らに残されたのは四十八時間。
この残された時間で誰がホロヴィッツを陥れたのか探らなければならない。
ホロヴィッツ、絶体絶命!

容疑者は七人。一体誰が犯人か…。

ホロヴィッツはどう考えても圧倒的に不利な状況です。
そこをホーソーンが相変わらずのポーカーフェイスで何も言わず、ホロヴィッツを引きずり回し、犯人を突きとめていきます。

ホーソーンがそれほど好きではありませんでしたが、意外といい奴だと少しづつわかってきたので、憎めなくなりました。
ホロヴィッツはホーソーンとのシリーズをあと六冊書くらしいので、ホーソーンの過去が徐々にわかってくるのを楽しみにしますわ。

最後の場面が、クリスティのポワロ物のように容疑者を一堂に会して犯人を指摘する、でした。
ホーソーンがホームズかと思っていましたが、ポワロで、ホロヴィッツがへースティングスですか。
このシリーズ、テレビドラマになると面白いでしょうね。
また今年のミステリーベスト10などに入りそうです。

コメント

_ ろき ― 2023/09/22 03時09分53秒

ホロヴィッツ、英語圏でも日本でも人気ですね。イギリス・ミステリの王道って感じでしょうか。
1冊は読んでおこうと思いつつ、まだです。やはりカササギあたりから読んだ方がいいですかね?

_ coco ― 2023/09/22 11時55分15秒

ホロヴィッツはYA向きの探偵小説を書いて有名だと聞きましたが、ミステリも英語圏で人気があるのですね。
そうですね、本格的ミステリです。
社会問題を扱ったミステリやコージーミステリの好きな私にはふ~ん、そうなのかと言う感じですが、謎解きの好きな人にはたまらないのでしょうね。
今回でホーソーンの偏屈さが気にならなくなりました。ポワロ風で読みやすいけど、ろきさんの好みかな?

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