アガサ・クリスティ 『ハロウィーン・パーティ』2023/09/29

ケネス・ブラナーが監督をし、ポアロを演じた映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」の原作だというので読んでみました。


ウドリー・コモンで子どもたちのためのハロウィーン・パーティが開催された。
パーティの後、後片付けをするために図書室に行くと、ジョイスという女の子がリンゴ食い競争用のバケツに首を突っ込んで死んでいた。
ポワロの友人で探偵作家のアリアドニ・オリヴァは、ちょうどその時、ウドリー・コモンに住んでいる船旅で出会った友だちの家に滞在しており、パーティに出席していた。

翌日、ミセス・オリヴァはロンドンにいるポアロのところに押しかけ、ハロウィーン・パーティで起った殺人のことを話し、捜査を依頼する。
ウドリー・コモンと聞き、ポアロはある人物を思い出す。

ミセス・オリヴァに頼まれ、ウドリー・コモンを訪れたポアロは友人のスペンス元警視に会いに行き、町や人々のことを詳しく訊く。
これを手始めに、事件に関係する町の人々に会い、話をし、彼はこの殺人事件が過去の事件と関連があることに気づく。
やがて地道な聞き取りが事件を解決に導びいていく。

ポアロは服装に妙なこだわりがあり、田舎の道を歩くというのに、エナメルの靴を履いていて、足が痛くなり、みんなに笑われています。
エナメルの靴って堅いわよね。スエードの方が柔らかくて、歩きやすいですよね。
それなのに、絶対にスエードの靴を履かないなんて、面白いお方です。

「マダム、わたしは行きとどいた身なりをしていると思われるのが好きなのです」

「武士は食わねど高楊枝」ですか、笑。

ポアロの名言。

「過去は現在の父です」
「いかなる犠牲をはらってでも(中略)わたしとしては、求めているのは事実です。つねに、事実です」

この作品はポアロ・シリーズ33作のうち31作目だそうです。
私は6作目で読むのが止っています。
今回、探偵作家のミセス・オリヴァが登場していますが、彼女は33作のうちのどの作品から登場しているのかしら?
スペンス警視もポアロとどの事件で会ったのか、気になります。

さて、映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」ですが、予告編を見てみると、ホラー。降霊会なんて、全く本には出てきません。
本当にこの本が原作?
それにケネスのポアロ、あまり原作と似ていないし、仰々しくてねwww。
映画を観る前に読もうと思っている人、読まなくてもいいよ。
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」は『ハロウィーン・パーティ』とは別物と考えて、観て下さいね。

映画ではベネチアの映像が美しそうですね。
私がベネチアに行ったのは昼間だったのですが、いい印象がありません。
8月だったので暑くて、人が多くて、ゴンドラの船頭が携帯ばかりみていたのだもの。
そういえばサンマルコ広場が洪水で浸水したと言ってました。
とにかく夜がすごくいいそうです。
行く予定があったら、是非ベネチアで一泊して、夜の街を歩いてみて下さい。
そのうち沈んでしまうかもしれませんからwww。


<今日のおやつ>


またまた缶のデザインに惹かれて買ってしまったKEITA MARUYAMAのクッキー。
今回は栗の味らしい。
また鳥を割ってしまった…。
缶ばかりたまるので、そろそろ止めますわ…。