ローラ・チャイルズ 『ティー・ラテと夜霧の目撃者』2024/03/18

「お茶と探偵」シリーズの24作目。


チャールストンのインディゴ・ティーショップを経営しているセオドシア・ブラウニングは、月曜の午後五時半にヘリテッジ協会の裏口から出て、ティーショップに急いで帰ろうとしていた。
季節外れの悪天候で、土砂降りの雨が降り、霧が濃く立ちこめている。
ティーショップまでもう少しというところで、セオドシアは前方のかすかな音に気づく。
稲妻が走り、聖ピリポ教会の墓地に不自然に抱き合った二つの人影が見える。
セオドシアが声をかけると、男がセオドシアに向けてナイフを持ち上げたが、すぐに逃げ去っていった。
残されたのは、一人の女性、書店を経営しているロイス・チェンバレンの娘、カーラだった。

ちょうどその頃、七年のあいだ音沙汰のなかった「フォグヒールジャック」と地元紙が名づけた危険な殺人鬼が、再びチャールストンに現れたのではないかと噂されていた。
というのも、先週、大学周辺で若い女性が鋭い針金で絞め殺されていたからだ。

翌日、セオドシアはロイスに会いに行く。
カーラはチャンネル8の研修を受けており、チャンネル8で働くのを楽しみにしていたようだ。
ひょっとしてカーラは先週起ったフォグヒールジャックの事件を追っていて、真相を知ってしまい、殺ろされたのか?
ロイスはセオドシアに娘の事件の捜査情報を探ってほしいと頼む。

セオドシアはティー・ブレンダーのドレイトンの助けを借り、事件を追っていく。

ここでお馴染みのお茶会をご紹介しましょう。
今回は「ラプソディ・イン・ブルーのお茶会」と「マーダーミステリのお茶会」を開催し、他に「イースターのお茶会」、「ガーデン・パーティのお茶会」、「ブライダルシャワーのお茶会」、「母の日のお茶会」があるようです。
お試しで「プリマベーラのお茶会」、「レモンのお茶会」、「グレート・キャツビーのお茶会」なども考えています。
要するに、何でもお茶会になりますねww。
ではチリンガム屋敷で行われるという趣向の「マーダーミステリのお茶会」の様子を書いておきます。

           「マーダーミステリのお茶会」
ドレイトンはダークグリーンのビロードのフロックコートを着て、クランブルック男爵に、役者たちはラグリー子爵とレノックス公爵夫人に、カメラ店の店主ビル・ボイエットは殺されるブレッドソー卿に、ミス・ディンプルはセシリー夫人に、セオドシアはアルセア男爵夫人に扮しています。
お茶会の最中に殺人が起り、参加者は役者による寸劇を見ながら殺人事件の謎に挑みます。

お茶:シナモン、ショウガ、カルダモンの風味をつけたプーアール茶で上にフォームミルクをのせたダーク・ストーミー・ティー・ラテとイングリッシュ・ブレックファースト・ティー、レディ・ロンドン・セイロン・ティー。
一品目:自家製のレモンカードとクロテッド・クリームを添えたイギリス風ティービスケット。
二品目:ティーサンドイッチ三種。ライ麦パンでイギリス産チェダーチーズをはさんだものとサワードウブレッドに梨とスティルトンチーズをはさんだもの、キュウリをポテトパンではさんだもの。
三品目(メインディッシュ):レモンソースをかけたベイクドサーモンとイギリス風の豆のサラダ。
四品目(デザート):ラズベリーを添えたヴィクトリア・スポンジケーキとイングリッシュ・タフィー・バイツ。

イングリッシュ・タフィー・バイツってどんなのかわからないので、調べてみました。


バターキャラメルにチョコやアーモンドなどを加えた甘いお菓子のようです。
歯にくっつきそうだけど、どうなのかしら?

お茶会に参加したくなるコージーミステリです。

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