峰守ひろかず 『こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌』 ― 2018/10/28

ビブリア古書堂シリーズのスピンオフ版で著者が三上さんだと思って読んでいたら、原作と監修が三上さんで著者は違う人だったのですね。
峰守という別名を使って三上さんが書いたのよと友人は言っていますが、どうでしょうか?
表紙の絵のような感じの本です。
鎌倉の高校に通う前河響平は友人たちに内緒でノートに小説を書いたり、朗読配信をしていました。
ある日、ノートを学校のどこかに置き忘れ、探し回っていると、ある女の子がそのノートを読んでいるのを見つけます。
彼女は図書部員の卯城野こぐちで、読書に熱中すると作品世界にのめり込んでしまい、周りの声が全く聞こえなくなり、人のいないところでしか読書ができないという子で、いつも旧図書館で読書をしていました。
ノートを返してもらうために旧図書館に行った響平は、ひょんなことから廃止の危機に陥っている旧図書館を護るため、こぐちと一緒に書評バトル「ビブリアファイト」に挑むことになってしまいます。
「ビブリアファイト」とは簡単に言うと、あるテーマに沿ったお勧めの本をプレゼンし、競うというものです。
ビブリア古書堂の栞子さんがアドバイザーとして、ほんのちょっと登場しています。
ビブリアファイトで取り上げる本が、『若草物語』とか『緋色の文字』、『李陵・弟子・名人伝、『ゲド戦記』、『はてしない物語』などで、古典と言われている作品ばかりで面白味があまりありません。
本を読みなれていない今の高校生がこのような本に魅力を感じるのかなと疑問に思います。
現代の作家の本だと色々と問題があるから出せないのかもしれませんね。
女の子の描写などにライトノベルらしさを感じますが、若い子が本の魅力を知るのにはいい本でしょう。
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