ピーター・トレメイン 『風に散る煙』2024/08/31

七世紀のアイルランド、モアン王国の王の妹で、弁護士・裁判官の資格を持つ修道女フィデルマの活躍するシリーズの長編、10作目。


カンタベリーに向かっていたフィデルマとエイダルフは船が時化に遭い、ダヴェッド王国沿岸の港、ポルス・クライスに寄港する。
エイダルフは頭を打ち、まる一日眠っていたが、その間に船は出航していた。

そんなときに、フィデルマは聖デウィ修道院のトラフィン修道院長から食事に招かれる。
彼はフィデルマたちが数々の謎を解決してきたという評判を耳にしているという。

翌日、修道院に行ってみると、修道院長から謎の解明を頼まれる。
そこにはダヴェット王国の王グウラズィエンが来ていて、彼はひとつの小修道院の修道士が全員消えうせてしまった。この修道院には王の長男が修道士として入っていると語る。

フィデルマは捜査を引き受けるが、エイダルフは乗る気ではない。
というのもダヴェッド王国はブリトン人の国で、昔サクソン人に侵略されたことがあり、サクソン人を嫌っていたからだ。

一応書いておきますが、エイダルフはサクソン人です。
フィデルマは知力も優れていますが、身の危険を避ける術も身に付けているスーパーウーマンです。
エイダルフにはもったいない(ゴメン)。
なんとなく、二人の間に不穏な雰囲気が漂ってきつつある感じがします。
カンタベリーに行くまでにどうかなるのかな。
翻訳されているのが三分の一ぐらいなので、急いで欲しいです。

日本で発行された順番を載せておきます。
①『蜘蛛の巣』(2006年10月)
②『幼き子らよ、我がもとへ』(2007年9月)
③『蛇、もっとも禍し』(2009年11月)
④『死をもちて赦されん』(2011年1月)
⑤『サクソンの司教冠』(2012年3月)
⑥『翳深き谷』(2013年12月)
⑦『消えた修道士』(2015年11月)
⑧『憐れみをなす者』(2021年2月)
⑨『昏き聖母』(2023年3月)
⑩『風に散る煙』(2024年7月)

短編集
①『修道女フィデルマの叡智』(2009年6月)
②『修道女フィデルマの洞察』(2010年6月)
③『修道女フィデルマの探究』(2012年12月)
④『修道女フィデルマの挑戦』(2017年12月)
⑤『修道女フィデルマの采配』(2022年2月)

短編は読んでいない可能性があります。
『消えた修道士』は読んでいると思うのですが、探せませんでした。


<美味しいランチ>
この前、元同僚とフレンチランチに行って来ました。
使われている食器がビレロイ&ボッホで、今は販売されていない柄のようです。


アミューズ。プリンみたいですが、ちょっと甘くて熱かった。


ムール貝が一粒入っています。残りの汁はパンにつけて食べました。


北海道帆立貝、セップソース。


国産牛頬肉の赤ワイン煮込み。肉が下に隠れていて、残念。前面に出した方がいいような気がしますが、牛肉が値上がりしているのかな。
この他にデザートとコーヒー。
ご馳走様でした。
オマール海老がオススメとのことなので、次回食べてみたいです。