新国立劇場バレエ公演 「アラジン」を観る2008/11/17

昨日、久しぶりに新国立劇場に行ってきました。
オペラシティには何度か行ったことがあるのですが、劇場は入ったことがあるのかどうか、全く忘れています。
さすが国立だけあって、舞台がいいですね。
どうしてもオーチャードホールと比べてしまうのですが、他の人に聞いても、BUNKAMURAの印象は悪いようです。
何故なのでしょうね?

さて、『アラジン』ですが、とっても良かったです。
Kバレエカンパニーより好きです。
Kバレエカンパニーはカリスマ・熊川哲也のバレエ団であって、彼以外の人は霞んでる感じですが(あくまでも私の印象です)、新国立劇場バレエ団はそういうことはなく、全体としてまとまっていたと思います。

<キャスト>
アラジン         八幡顕光
プリンセス        小野絢子
魔術師マグリブ人   冨川祐樹
ランプの精 ジーン  中村 誠
アラジンの母      難波美保
サルタン         イルギス・ガリムーリン

最初、軽々と踊る人がいて、ヘェ~と思ってみていたのですが、途中からそれが主人公のアラジンだと気づきました。
だって衣装が中国風だったんですもの。
パンフレットを見ると、もともとアラジンの舞台は中国だったそうな。
だからといって、中国風とアラビア風を混ぜなくてもと思いましたが。

アラジン役の八幡さんは小柄な人で、王子様には向かなくても、アラジンにはぴったりでした。
相手役の小野さんもあまり大きくないのですが、それでも背の高さが一緒ぐらいです。
リフトなど大変なのでは…と心配しましたが、問題ありませんでした。

第一部ではアラジンは市場で魔術師マグリブ人に危ないところを助けられ、彼から仕事を手伝わないかと誘われます。
承知したアラジンはマグリブ人と一緒に砂漠へ行き、洞窟に降りていきます。
そこは宝石の山。
ランプを見つけましたが、アラジンはマグリブ人に渡しませんでした。
怒ったマグリブ人はアラジンを洞窟に閉じこめてしまいます。
ランプを使って洞窟から出たアラジンは母親の元に戻ってきます。
ちょうどその時、プリンセスが輿で浴場に向かっているのに出会います。
本当は見てはいけないのに、アラジンは彼女の姿をこっそりと見てしまいます。
彼女はマグリブが幻影で見せた美女でした。
アラジンは彼女に恋してしまいます。

第二部は浴場の場面から始まります。
結構色っぽい場面です。
アラジンはプリンセスが湯浴びをしているのを覗いていますが、見つかり、警備隊に連行されてしまいます。
アラジンはプリンセスをのぞき見た罪で、首をはねられそうになりますが、母親の機転で、魔法のランプを渡され、ランプの精ジーンを呼び出し、大混乱を巻き起こします。
騒ぎが収まると、アラジンはジーンの魔法で立派な若者に変わっています。
彼は皇帝に認められ、プリンセスと結婚することになります。

第三幕では仲よく暮らしているアラジンとプリンセスのところに友達が遊びに来て、アラジンを狩に誘います。
アラジンが出かけ、プリンセスが一人でいるところに、マグリブ人が物乞いになってやってきます。
彼は古いランプを新しいランプに交換すると言ってプリンセスを騙し、魔法のランプを手に入れます。
マグリブ人はジーンに、自分とプリンセスを彼の家のあるモロッコに連れて行くように命じます。
プリンセスはマグリブ人に囚われ、幽閉されてしまいます。
そこにアラジンが現れ、眠り薬をマグリブ人に飲ませるようにと言います。
マグリブ人を拐かし、まんまと薬を飲ませ、アラジンはマグリブ人を打ち負かします。
そして、絨毯で家に帰るアラジンとプリンセスでした。

第1幕に宝石の踊りがあります。
ゴールドとシルバー、サファイア、ルビー、エメラルド、ダイヤモンドなどが次々と踊りますが、この踊りが長くて、音楽を聞いているうちに眠気が…。
トイレで、「一幕の途中で寝ちゃった」と言っている人がいて、私だけではなかったんだわと、ちょっと安心しました(笑)。
第一幕に比べて、第二幕と第三幕は短くて、あっけないもんでした。
世界で初めての上演だとのこと。
これから改良の余地はありますね。
主役の二人が初の主役挑戦ですが、なんとも初々しい二人で、これからが楽しみです。