「100のモノが語る世界の歴史 大英博物館展」@東京都美術館 ― 2015/06/04

大英博物館には2度ほど行っているはずですが、今回展示されている物を見たのかどうか、まったく記憶がありません。
唯一覚えているのが、よくもこんなにミイラや仏像、神殿などを大量に盗んできたなと思ったというだけですから(笑)。
人間の収集癖にはきりがないのでしょうかね。
今回の展示品は博物館館長ニール・マクレガーが各部門から厳選した100作品だそうです。
「アフリカで作られた最初期の石器から、現代のクレジットカードに至るまで、さまざまな時代と地域のモノが人類200万年の「歴史の断片」を語りかける」そうです。
わたしなんかが好きなのは、「アウグストゥスの胸像」とか

「ミトラスの神像」。

「ガンダーラの仏像」

ナイジェリアの「イフェの頭像」なんかはすばらしいです。

それぞれに顔立ちが美しいです。
どういうところにあったのか、気になります。

デューラーの「犀」は実物を見ないで描いたそうです。
画家の想像力は流石です。
一番印象に残ったのが、現代のモノです。

95番目に展示されている「アフガニスタンの戦争柄絨毯」。
伝統的な絨毯の柄に兵士や銃、ヘリコプター・・・。
悲しいですね。

97番の「銃器で作られた「母」像」(2011年 モザンビーク)。
20年近く内戦の続いたモザンビークには終戦後、いたるところに武器が放置されていたそうです。
その銃を使って、こういうモノが、平和のシンボルとして作られたのです。
そういえば今話題のサッカーのユニフォームのコピー商品も展示されていました。
イングランド・プレミアリーグ、チェルシーのティディエ・ドログバのコピーで、チェルシーのオーナーはロシア人、スポンサーは韓国企業、選手はコートジヴォアール、製造はインドネシアで販売はペルー。
サッカーは世界をまたにかけていますが、汚職も世界的ですね。
現代のモノは、はたして美しいといえるのか。
これから未来へ残されるモノは何か。
争いの歴史のモノばかりだとは思いたくないです。
おもちゃ箱の中を覗くような楽しさのある展覧会でした。
最近のコメント