梶よう子 『花しぐれ 御薬園同心水上草介』2017/11/09



小石川御薬園で働く水上草介のシリーズも三作目。
水草のようにひょろひょろした体形で、植物と接していれば幸せで、何を考えているのかはた目からはわからない草介です。
彼は二作目で医学の勉強をするために二年後に旅立つことが決まりました。
そういうわけで、彼の母がお見合い話を持ってきます。
誰かいないのか、いないならこの釣書からいい人を選びなさいと言われるのですが、心の中に千歳の顔が浮かびはしても、はっきりと言えない草介です。
なさけないわね。

そんな頃、小石川養生所に漢方蘭方融合の施術を行うのを快く思わない目付役人鳥居が現れ、蘭方医川島と共に草介は彼に対抗し、今までにない働きをします。
そして、もろもろの事情で早く旅立つことになる草介。
きちんと思いを告げられるのか・・・。

残念ながらこのシリーズはこれでお仕舞です。
しばらくしてから医学の勉強をしている草介の姿を描いてくださると嬉しいのですが。