夏川草介 『新章 神様のカルテ』2019/02/22



本庄病院から信濃大学医学部に入局した内科医の栗原一止は、消化器内科医として勤務しながら、大学院生としての研究もしなければならなく、忙しい毎日を送っています。
2年の間に、娘(小春)が生まれ、妻の榛名(ハル)は子供のことを考え仕事を控えています。
住んでいる御獄荘の取り壊しの話が出ており、学士殿と男爵はなんとかしようとしています。

29歳の膵臓癌患者の女性の話が一止に主治医になってもらいたいと希望してきました。
本庄病院で彼女の父親を一止が看取ってくれたので自分もというのです。
彼女には7歳の娘がいました。
癌はもう手遅れで、手術はできず、抗がん剤が効くかどうかという段階でした。
彼女の望みは退院して家で最期を迎えたいということです。
一止たちは退院へ向けて準備を進めようとしますが、大学病院の訪問看護師やソーシャルワーカー、ケアマネージャーは反対します。
一止は不安を抱える人に大丈夫だ、我々が全力で支えるから心配するなと告げ、懸命に寄り添っていくのが我々医療者の仕事であると言いますが・・・。

地域医療を支えている大学病院の医局というところは、様々なルールや規則に縛られています。
そのため一止は局内の実権を握っている准教授とことごとく衝突してしまいますが、それでも彼の信念は変わりません。
彼は何よりも患者第一で、患者のためならルールに従わないこともありなのです。

一止のような医師に出会えたら、幸せですね。
患者としては病気を診るのではなく、病気もひっくるめた患者を診てもらいたいですけどね。

本庄病院にいたような医師たちが大学病院にもいるようですね。
「多彩な医者による、ゆるやかなチームワーク」が「最大の武器」という言葉が、次なる話でどう展開していくのか。
そして、一止が医師としてどのように成長していくのか。
次を待ちましょう。

「大丈夫でないことも、全部含めてきっと大丈夫です」
人生ってそんなもんなんじゃないかなと思いました。

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