チェルシー・フィールド 『絶品スフレは眠りの味』2020/04/13



美味しい料理の出てくるミステリーかと思ったら、ちょっと変わった職業のお話でした。

イソベル(イジー)・エイヴェリーは<テイスト・ソサエティ>の候補生。
<テイスト・ソサエティ>とは何の組織かというと、昔の日本のお毒味役みたいなものです。
セレブたちの命を守るために、彼らが食事をする前に食べてチェックし、どんなドラッグや毒物が入っているのか匂いを嗅ぎ味わって確かめるのが仕事なのです。
そのためにはあらゆるドラッグや毒のにおいや味を覚えなければなりません。
イジーはオーストラリア人で、元夫に借金を押しつけられ、借金返済のためにアメリカ、ロサンゼルスに渡り、報酬の高いこの仕事をすることにしたのです。

研修後の初仕事はあるイケメン男性の毒味役。
実はこの仕事は彼女の最終試験だった。
最終試験は秘密裏に行われるはずだったのだが、緊急事態が発生したため、イジーに知らされることになった。
というのも研修の講師でイジーを励ましてくれていた女性が、仕事中に毒を食べてしまい、解毒剤が効かず昏睡状態に陥っていたので、どの毒を食べてしまったか、犯人を捜し、何の毒か白状させなければならなかったのだ。
急遽イジーはクライアント、実は<テイスト・ソサエティ>の調査部門のチーフのコナーと一緒に犯人捜しをすることになる。

毒味役という職業がどうしても馴染めませんし、食べ物に対する彼女の好みが普通にアメリカン過ぎてちょっとつまんなかったです。
でもドジで憎めないイジーが活躍する姿が明るい気持ちにしてくれます。
荒唐無稽なミステリーがお好きな方は読んでみるといいでしょう。

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