ファビアン・ニシーザ 『郊外の探偵たち』2023/09/16



アンドレア・スターンはニュージャージー州のウエスト・ウィンザーという小さな町に住む専業主婦。
第5子を妊娠中でかなりお腹が大きくなっている。
子どもたちを車に乗せて移動中に、末っ子がおしっこをしたいと言い出し、トイレを借りようと停車したガソリンスタンドがインド人従業員の殺害現場だった。
俄然、興味を持つアンドレア。
というのも、彼女は元FBIのプロファイラーで、連続殺人事件を解決したことがあり、第1子を妊娠したため、結婚し、専業主婦になったのだ。
夫のジェフの送り迎えと子どもたちの相手で、毎日が慌ただしく過ぎていく。
彼女の心は満たされず、もう限界だと叫んでいた。
そんな時に昔の知り合いのプリンストン・ポスト・ウィークリー紙の落ちぶれ記者、ケネス・リーと再会し、二人で事件の調査を始めることにする。

警察は麻薬がらみだと決めつけているが、インド人青年は麻薬に手を出していないと誰もが言う。何故警察は嘘を言うのか?
聞き込みをしていくと、殺された青年一家と同じようにプール工事の申請が却下さた人たちがいることがわかる。
アンドレアが殺人事件と申請却下に何か関係があるのではないかと思い調べると、以前申請が却下された土地で人骨が発見されていたことがわかる。
アンドレアたちは申請を却下された他の土地にも人骨が埋まっていないか確かめてみることにする。

ウエスト・ウィンザーはもともと白人たちの農場があった土地です。
そこが郊外の住宅地として開発され、インド人やら中国人やらが住み始め、それぞれがコミュニティを形成しています。
人種差別や結婚とジェンダー問題など、色々と考えさせられるミステリーです。
本格的ミステリーというよりもコージーミステリーに近いですね。

アンドレアはかなり優秀なプロファイラーのようで、仕事を辞めたのはもったいないです。それなのに何で子どもを4人も産み続けたのでしょうか。
夫との間にも色々とあるようで、続編で明らかになっていくでしょうね。

女性のことに詳しいので、女性が書いたと思っていたら、男性でした。
著者名を見ると、そうですよね、ファビアンって男性の名前ですものね。
彼はコミックライターでもあるようです。

第二弾では子どもが産まれて、五児の母となったアンドレアが、夫と警察の期待を裏切り、またケネスと一緒に殺人事件の解決に乗り出すようです。
楽しみですね。


<昨日のおやつ>


横浜みやげ、「横浜三塔物語」。
かわいい箱に入っているチョコチップスティックケーキ。
とっても甘くて、美味しかったです。

コメント

_ ろき ― 2023/09/16 23時16分35秒

5人ってすごい、大変そう!
妊娠中に事件の調査をするのも体に障りそうで、ちょっとハラハラします。
今後どう展開するのか楽しみですね。

_ coco ― 2023/09/17 09時24分15秒

ろきさん、妊婦って、それも後二ヶ月で出産ですからね。
妊婦がペンギン歩きをすると表現されていて、アメリカでも言うんですね。
一人でも子育ては大変ですけど、五人もどうやって育てるのでしょうね。
日本みたいに一人で学校やお稽古事に行って来いってできませんから。

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