大山淳子 『猫弁と奇跡の子』 ― 2024/12/19
猫弁シリーズの第二シーズン完結篇です。
猫弁こと百瀬太郎は大福亜子と入籍して夫婦になり、いっしょに暮らしていますが、未だに結婚式を挙げていません。
刑務所に入っている百瀬の母親が出所するまでは挙げないということになっていました。
しかし、亜子の勤め先のナイス結婚相談所に百瀬法律事務所の事務員の仁科七重が現われます。
彼女が婚活か?と思ったら、さにあらず。
百瀬の母親が一ヶ月後に仮釈放になるので、百瀬には内緒で結婚式を挙げようと言うのだ。
そんなことも知らずに、百瀬は仕事にいそしむ。
相変わらずの猫案件。
ひなた商店街の野原鮎太が商店街のミステリーくじで一等賞を取り、景品が後で送られてきた。
その景品が猫で、妻は猫を飼うことを大反対しているのだ。
百瀬の前で喧嘩を始める野原夫婦を見て、百瀬またやっちゃいました。
猫を引き取ったのです。
猫にはマイクロチップが埋め込まれており、登録されている持ち主はフランス人らしい。
さっそく持ち主捜しを始める百瀬。
猫案件だけでは特に問題はなかったのだが、とんでもないことが持ち上がる。
まずサビ猫テヌーがいなくなる。
その日にしばらくあずかったことのある柊木小太郎がまたやって来た。
母親の真弓曰く、これからイスタンブールに行くので、しばらく帰らないからよろしく。
小太郎の将来を考えた百瀬は亜子に相談もなく、あることを決意する。
そのため、百瀬と亜子の結婚生活に暗雲が…。
さて、全ての案件は無事に解決し、二人は結婚式を挙げられるのか。
新しく登場する猫はセルカーク・レックスという毛がカールした可愛い猫です。
毛を触ってみたいわぁ。
とてもおせっかいな七重さんですが、今回は大活躍です。
なかなか結婚式をしようとしない百瀬と亜子たちを見て、亜子をその気にさせ、小太郎の居場所を探してやり、すべては収まるところに収まりました。
なかなか貴重な人です。
そうそう、野呂が「百瀬は壁紙なのだ」というところがなるほどと思いました。
第二シーズンが終わりということは、第三シーズンもあるということなのかしら。
次は百瀬の母親のことがメインになるのかな。
二人に子どもが生まれているといいですね。
③『猫弁と指輪物語』
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